もちろん、その1年前の2012年の夏には、自分の中で中国に行くという「決断」をしているので、中国行きが宙ぶらりんになってしまっていることに、“どうしよう”って思う気持ちがあったと思うんです。

その頃、卒業はまだ考えていなかったと思うけど、中国語を学ぼうと思えない自分にも腹が立つし、自分じゃどうしようもできない問題に“もういいよね”って、投げやりにしたい気持ちが生まれてきたりもしました。

だけどその気持ちは、自分の口から絶対に言っちゃいけない言葉だとわかっていたから、言えなかった。

今だったらもう大人になったし、マイナスなことでも笑いながらジョークを交えて言ったり、「正直なところ…」って、「ミラチャイ」だったら話せるようにはなっているけど。当時はまだジョークなんか言えなくて、生真面目に取り組んでいたので(笑)

“自分の口から、マイナスなことは極力発信しちゃいけないんだ”って、当時はすごく考えていたから。

心の中で葛藤しながらも、地球ゴージャスのエンタメが“どうしよう”っていう気持ちを支えてくれていたと思うんです。

--地球ゴージャスさんの舞台は、お稽古から本番、地方公演も含めると長期間にわたるお仕事でしたよね。

そっか…、そうでしたね。2013年の年末から、2014年の年始にかけては、まだしっかり稽古中ですもんね。幕が開いたのが年明けすぐくらいで。稽古を入れたら大千穐楽まで、5カ月くらいだったと思います。(第45回)

もし今、『クザリアーナの翼』をやってくださいと言われたら、たぶん悩みまくると思います。当時も悩んでいたんだろうけど、初めて味わう環境では、プレッシャーよりも“楽しい”が勝っちゃってたんでしょうね。かわいいですね、自分(笑)

--それは、20代前半という若さの良い面でもあるかもしれませんね。

そうなのかもしれませんね。

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