全部ディーンさんになっている感じは憧れます

撮影/稲澤朝博

――ドラマ版、劇場版と共演してみて、お互いに感じたそれぞれの魅力的な部分を教えてもらえますか。

ディーン:たくさんあり過ぎて言葉にできないかもしれないですが(笑)。例えば、とにかく自分でちゃんと考えて行動していることが、岩ちゃんからは伝わってきます。

誰かに言われたことをやるという方法も、一つの方法論として悪くはないんですけど、自分から動くからこそ、これからどういうふうに活動の場が広がったり、深まっていくのかすごく楽しみになります。そういうところが興味を引くと思うんですよね。それが岩ちゃんの魅力の一つなんじゃないかと。

演技でも、演技以外のお仕事でも“とりあえずやってみよう”という感覚は自分も持っているので、そこは好感が持てますね。

Ⓒ2022「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」製作委員会

――では、岩田さんが思うディーンさんの魅力は?

岩田:ご自分が携わっているプロジェクトのすべてを連動させていることがすごいなとシンプルに感じます。全部が言ったらバラバラの職種だと思うんですよ。それを同時進行していて、それぞれが離れていなくて、全部ディーンさんになっている。その感じはすごいことなので憧れます。

撮影/稲澤朝博

――ディーンさんもご自身でその連動性のようなものは意識されているのですか。

ディーン:シナジーみたいなものがちゃんと生み出せればいいな、とは思っていますね。やはり時間は限られているものなので、例えば、俳優だけをやっている人と比べるとハンディキャップがすごくあるわけなんですよ。

同じ回数バッターボックスに立てるわけではないので、そこでヒットをどれくらい打てるかを考えなくてはいけないので。それは音楽でも、他の仕事でも一緒だから、そのハンディキャップをどうやったら好転させられるか、というのは常に考えているかも知れないですね。

とにかく時間が足りないので、悔しい想いはするわけですよ。一日24時間、一年365日をそれだけに費やせないわけですから。ゆえに悪あがきをしていますよね(笑)。

Ⓒ2022「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」製作委員会

――岩田さんもそこは共感できるのではないのでしょうか。

岩田:すごく共感できますね。スケジュール問題に関しては、マネージャーが戦ってくれて何とかここまでやってこれていますけど(笑)。

ただどこか専門職を重んじるという風潮がまだあるとは思っていて。だからディーンさんの“全部やったっていいじゃん”みたいなところはすごくシンパシーを感じるし、結果、それがオリジナルになっていくことが一番理想だな、と思うんですね。やってみないと結果なんてわからないので。そういう精神は僕と似ているのかな、と思います。

撮影/稲澤朝博

――では、そんなお二人で何か一緒にやるとしたら、何ができそうですか。

ディーン:うーん、何だろう。プライベートサウナのプロデュースとか(笑)。

岩田:いいですね! それ、ホントにちょっとやりたいかも(笑)。

――(笑)。どんなこだわりを持ったサウナになりそうですか。

ディーン:やっぱり温度設定じゃないですかね。

岩田:110度ぐらいいってみます?

ディーン:いく? 結構攻めるね(笑)。そしたら水風呂は16度以下はちょっとキツイかな。18度くらいでいいかな。

岩田:95度の16度ぐらいですかね。

ディーン:16度、いっとく? 15度になるとキンキンだからね。

岩田:痛いですよね。肌が赤くなっちゃう。っていうか、何の話をしているんだか(笑)。

二人:あははは(笑)。


劇中では正反対のキャラクターを演じているディーンさんと岩田さんですが、クレバーでクールな印象や、俳優業にとどまらず幅広い活動をされていることなど共通点も多く、インタビューをしていても、お互いへのリスペクトが感じられ、とてもいい関係であることが伺えました。

そんなお二人が約2年ぶりにタッグを組み、新たな事件に挑む本作。ぜひ、劇場でお二人の勇姿とともに、岩田さんもおっしゃっていたさまざまな“愛”の物語も感じていただければと思います。

ヘアメイク/花村枝美[MARVEE](ディーン・フジオカ)、下川真矢[BERYL](岩田剛典)
スタイリング/村田 友哉[SMB International.] (ディーン・フジオカ)、渡辺康裕[W](岩田剛典)

作品紹介

映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』
2022年6月17日(金)全国ロードショー