久しぶりの共演で楽しみにしていること
――そんな宮崎さんは櫂を補佐する海軍少尉・田中を演じますが、台本を読んでそれぞれの役柄に感じたことを教えてください。
宮崎 僕はまずこの会話劇を楽しめたら良いなと思いつつ、田中という男が櫂との出会い、やりとりの中でどう成長していくのか、台本を読んでいてもこのふたりの絆というものを感じます。田中は、自分を出すタイプではないのですが、強い意志を持っている男なので、それをしっかり表現出来たらなと思います。
――映画化もされた原作ですが、舞台ならではの魅力はどんな所にありそうでしょうか。
宮崎 映画を観て、台本を読んで、僕自身も「どうやって舞台にするんだろうな!」と思っています。まだ演出の日澤さんから具体的なお話は聞いていないのですが、実際に大きな軍艦を舞台上に作ってしまうのか、また別の方法の軍艦の見せ方をするのか、セットによっても僕たちの演じ方が変わってくる部分があると思うので、楽しみです。
鈴木 会議のシーンも多いので、その見せ方もどうなるか期待しています。ある程度、こういう舞台になるのかな? という想像がありつつ、まだどうなっていくか分からないので楽しみです。
後は、軍服を実際に着て行う稽古も楽しみです。神保悟志さんが演じる山本五十六とのシーンがありますが、神保さんはきっとすごく軍服がお似合いになるのだろうなと、今から期待しています。
個人的に最後に櫂が海を眺めるシーンが好きなのでそこをどう演出していただけるのか、来てくださる方にしっかりと櫂の表情を見ていただきたいです。
――久しぶりの共演でお互い成長したな、大人になったなという部分があれば教えてください。その上でお互いの役柄で楽しみな所はどこですか?
鈴木 共演は7年ぶりで、2年前にはこの舞台の取材を一緒に受けていますが、秋人君はどんどん色々なことを吸収していると思います。櫂と田中は基本的には、田中が補佐役という上下関係がありながらも、お互い感情を爆発させるシーンもあるので。色々な経験を経てきた今の秋人君とどう演じられるのかが楽しみです。
宮崎 台本を読んでいても、櫂って拡樹君にピッタリだなと思います。全部拡樹君で想像が出来るので。でもそんなピッタリな部分もありつつ、櫂はぶっきらぼうな部分がある男で、拡樹君は優しいからどうやって演じるんだろうという期待があります。
もちろん、お芝居が素晴らしいのでぶっきらぼうな部分も見事に演じてくださると思うのですが、色々な表情を一番近くで見ることが出来るのが楽しみです。