4:違法アップロードとダウンロード
人気マンガを読みながら自分目線で撮影した動画を「ネタバレ注意」と記して投稿した男の子が、動画サイトの運営側から警告をうけたにも関わらず、好評なのでそのまま投稿を続けていたところ、著作権法違反容疑で逮捕されてしまったという事例も!
テレビ番組、映画、ライブ映像、音楽、書籍、キャラクターなどの著作物を許可なく公開・アップロードすることは違法です。「みんなが喜ぶから」という理由であまり罪悪感なく、悪いこととも思わずにやってしまうケースが子どもには多いです。
公開だけでなく、違法であることを知りながら著作物をダウンロードした場合も、たとえ営利目的でなくても、違法として2年以下の懲役又は200万円以下の罰金(またはその両方)を科せられることがあります。
また身近なところでは、自分のSNSでプロフィール欄に有名人の写真を利用する、友人の写真や動画を許可なく掲載するということも肖像権等の侵害にあたる可能性があります。
子どものSNSのアイコンを確認して、親子で「どういう写真だとNG?」と話し合ってみましょう。
親にできることは? SNSトラブルの対処法
ペアレンタルコントロールやフィルタリングでトラブルを未然に防ぐ
依存を防ぐ意味でも、スマホやタブレットを与える前にまずやるべきことは、使用状況を把握したり、安全管理を行ったりできる「ペアレンタルコントロール」の設定。利用時間の制限や、特定のサイトへのアクセス制限、有料コンテンツを含むアプリのダウンロード制限、不適切な言葉を含んだコンテンツを排除するフィルタリングなど、保護者の管理下でSNSを利用することができます。
知識や経験が未熟な未成年のユーザーが、うっかり有害サイトにアクセスしたり、有料コンテンツを購入してしまったり、知らないうちに高額な利用料金を請求されたり、というトラブルを未然に防ぐための仕組みとなっています。
SNSルールを作り、年齢に応じて一緒に見直す
ペアレンタルコントロールでトラブルが起きないように管理するのも大切ですが、いずれ独り立ちしてSNSを使いこなすようになる子どもたちには、SNSのマナーやルールを覚えてもらう必要があります。
まずは家庭でのルール作りから始めましょう。例えば最初は、使っていいのはリビングにいるときのみ。夜、寝るときはリビングに置いていく。スマホを使用していいのは○時間まで。など、年齢や本人の理解度に応じて、その都度ルールを話し合って決めていくといいですよ。
ルールとあわせて、なぜ制限する必要があるのかといった理由や、SNSのマナーについても少しずつ教えていきましょう。
何より、万が一トラブルが生じたときに子どもが一人で抱え込まず、すぐに保護者に相談できるような開けた関係性作りが最も大切かもしれません。
SNSで困ったことが起きたら自分でなんとかしようとせず、すぐに保護者や学校など周囲の顔が見えて信頼できる大人に相談するようにふだんから伝えておきましょう。
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私たちが子どもの頃にはなかったスマホが、今の子どもたちにとっては生まれたときから当たり前にあるもの。いくらトラブルに巻き込まれる可能性があるからといって、このネット社会で、SNSを完全に排除して生きていくことは難しいでしょう。
それよりは、子どもがSNSとの上手な付き合い方を覚えてそのメリットを享受できるよう、親もしっかりSNSを学んでサポートしてあげられるといいですね。