2000年以来、台湾に関する本を10冊以上書く機会に恵まれ、ウェブでもコラムを連載させてもらっていたが、コロナ禍の3年間で台湾通いの道は絶たれてしまった。
昨年、ようやく解禁になったものの、目の前の仕事に追われお預けを食っていたが、最近ようやく訪問が実現した。
今回から数回に渡って6泊7日の台湾一周グルメ旅をお送りしよう。
成田から台北往復3万4000円台を発見!
「いつ来るの?」
台北に住む旧友ヤンくんからメッセージが来たのは連休明けのこと。外出先でもマスクを着けなくなり、飲み会の機会も増えてきた今年。
SNSでは「台湾へ行きました!」のような投稿を相次いで目にし、焦り始めていた。
早く台湾に行きたい。そんな私を後押ししたのが、「いつ台湾に来るの?」というヤンくんの言葉だった。
私はとっさに、「今週末はどう?」と返していた。スマホとにらめっこして、一番安い航空券を探す。週末を避けて金曜日に台湾に入り、帰国を平日にすればそれほど高くはない。
LCCのスクートで成田・台北往復3万4000円台を発見!
LCCは早朝出発や深夜到着など、使い勝手が悪い便が多いが、今回は昼の12時に出発し、帰国便は午前6時45分発。悪くない。
ヤンくんとは30年前、アメリカ留学中に知り合った、私にとって人生初の台湾人だ。
彼は20代のときカナダに移住したのだが、高齢になった台湾の両親に会うために、一時的に台湾に戻ってきていた。今年の夏まで台湾にいるという。
ずっと連絡を取り合っていたものの、台湾で会うのは25年ぶりだろうか。
知り合った当初、私は英語しかできず、彼の英語はたどたどしかった。
カナダに移住した今、彼の英語はぐんと上達し、私は台湾に7年住んだことで北京語(台湾華語)が上達した。
コミュニケーションの幅が広がって、複雑な会話もできるようになった。おたがいの家族のこと、高齢の両親のこと、台湾文化のこと、子供のこと……。