「あのニノと!」みたいなのはありました(笑)

©︎2023「アナログ」製作委員会 ©︎T.N GON Co., Ltd.

――本作への出演に際して周囲からはどんな反応がありましたか。

発表が今年の6月で、昨年、撮影を終えてからしばらく経っていたので「やっと発表できる」という想いでした。事務所の方と、メンバー、家族は知っていましたけど、早くファンの皆さんに言いたくてムズムズしていました。

僕がスーツを着た会社員役を演じるのが初めてだったので、ファンの方からは「普段見られない藤原丈一郎を見られるのが楽しみ」という声をたくさんいただきました。

親は僕の出演が決まった時に「あんた、ニノと出るの!」って驚いていましたけど、僕も心の中では「あのニノと!」みたいなのはありました(笑)。後輩なので「二宮くん」と呼ばせてもらっていますけど。

――西畑大吾さんは二宮さんの大ファンであることを公言されていますが、藤原さんと二宮さんが共演することには何か言っていましたか。

「二宮くんと共演するらしいな、おめでとう」と言われました。多少の嫉妬もあったと思います(笑)。

ただ大吾、僕となにわ男子の中でも二宮くんと共演できる人が増えて、『24時間テレビ』(日本テレビ系)のメインパーソナリティーも(二宮の所属する)ジャにのちゃんねるさんからなにわ男子へのバトンタッチという繋がりで共演も増えて、メンバーもすごく喜んでいました。

――共演が決まった際、二宮さんからは何か声をかけられましたか。

僕の出演が決まってから二宮くんに挨拶する機会がなくて、お会いできたのがこの作品の撮影初日だったんです。僕の出演シーンはなかったんですけど、現場の雰囲気を確かめるのと挨拶を兼ねて行きました。

「なにわ男子の藤原丈一郎です」と挨拶をして、そこで初めてきちんとした会話をさせてもらいました。僕がJr.の頃には嵐さんのバックを務めたこともあったので、まさかあの二宮くんとお芝居で共演して、しかも同じシーンでセリフのキャッチボールもできるとは想像もしていなかったのですごくうれしかったです。

ただ二宮くんは後輩と共演することが多いだけに、初日から早速いじっていただきました(笑)。「“藤原丈”はさ」って、丈一郎の“丈”の部分を名字に入れて呼ぶんです。それで僕が「いや、違います。丈は名字に入りません」って返して、「そうなんだ」って言うんですけど、またすぐに“藤原丈”と呼ぶので、そのたびに僕が訂正するというやり取りをさせていただきました。

あとは撮影がないのに現場に来た理由を伝えたら、「もう帰りなよ」って言うんですけど、実際に帰ろうとすると、「もう帰るの? 最後までいなよ」って言ってくるとか。そういうやり取りを初日からさせていただけて、優しい先輩だなと思いました。

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――目の前で二宮さんのお芝居を見た感想は?

二宮くんと共演した方が、よく「オンオフの切り替えがすごい」と言っているのは知っていたので「どういうことかな?」と思っていたんですけど、まさにその通りでした。

まずセリフはすべて覚えていて、現場には台本を持って来ないんですけど、かと言って、役としてではなく、二宮和也として来ているんです。それが本番になった途端、水島になるんです。目つきが変わるというか。

あとは現場で急遽セリフが変更になったとしても「はい、わかりました」って言って、スムーズに対応ができる。思わず見入ってしまうし、やっぱりすごいなと思いました。

――そんな二宮さんとお芝居でやり取りしてみてどうでしたか。

僕が演じた島田は水島の大阪支社の後輩という役どころだったので、そこは普段の事務所の先輩と後輩という関係性にも重なってやりやすい部分でもありました。

あとは水島との関係性には時間経過があるので、そこは監督さんとも相談しながら、それぞれのシーンでどのくらいの距離感なのかというのは確認しながらやっていきました。

関西弁でも段々と敬語の部分が少なくなって、ツッコミも入れられるようになるとか。そういう細かいところは意識をしていました。

――演技についてアドバイスをもらうことは?

それが全く言わないんです。休憩中にもそういう話は全くないんですけど、本当に感心してしまう部分が多くて、見ているだけで学べました。現場からの帰り道に、「今、あの二宮くんと芝居をしてたんだ」って思い返すことはありました。