二宮和也は、改めて「カッコええな」

©︎2023「アナログ」製作委員会 ©︎T.N GON Co., Ltd.

――みゆきのように1週間に1度しか会えない人を好きになったらどうしますか。

絶対無理ですわ(笑)。しかもその会える1日も1日中じゃないし。会っても「この後、何をしますか?」って聞いてからじゃないとお互いの予定もわからないし。

ただ水島とみゆきを見ていて、会えない1週間の間に起こったことを、「これを話そう」「あれもしゃべりたい」って考えながら過ごして、会ったときにはお互いにしゃべりたいことだらけで、あっという間に時間が過ぎるというのは素敵だなと思いました。そういう楽しみ方もあるんだなと。

でも僕はすぐに喋りたい人間なので無理です(笑)。例えばメンバーに伝えたいことがあったら、「今日はこんなことがあったよ」とか、「テレビ観たよ」とか、すぐに伝えます。この映画の出演が決まったときもすぐに言いたかったです。

そういう意味で、二宮くんを「さすがやな」と思ったことがあったんですけど、『アナログ』の出演発表の前に、YouTubeでジャにのちゃんねるさんとなにわ男子で共演したんですけど、僕にあまり話しかけてこなかったんです。

既にあのときは“藤原丈”とかのいじりもしてもらっていたんですけど、そういうのは一切出さずに、共演前の関係性で接してくださって。

もしあの場で“藤原丈”のやり取りをしたとしたら、ファンの方が“何でこの二人、こんなに距離が縮まっているのだろう?”って考えて、“『アナログ』が発表された”“関西支社だし”“丈くん出るのかな?”って、すぐに点と線を結ぶんですよ(笑)。それを事前に防いだ二宮くんはさすがです。

――クランクアップ後、二宮さんとのやり取りは?

僕の出演が発表になってからお会いする機会がなく、この間の完成披露試写会のときに久しぶりにお会いしました。「『24時間テレビ』、お疲れ様」って優しい言葉をかけてくださって、改めて「カッコええな」って思いました。

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――島田は「後輩」という役柄でしたが、なにわ男子のメンバーの中では藤原さんは最年長です。自分が「後輩」の時と、「先輩」の時とで、それぞれ気を付けていることはありますか。

どちらの立場でも気を付けることはあまり変わらないです。どちらも気を遣う。相手のことを考えてしまいます。

――先輩の立場のときは、後輩を叱ることもありますか。

確かにグループの中では注意をすることは多いですね。ただ怒るのではなくて「こうした方がいいよね」とか、同じ目線で言うことは意識しています。

それから、なぜダメなのかは短く伝えます。そうすると言われた側も今、自分がなぜ叱られているかがわかる。何発も弱いパンチで叩かれ続けるより、一発大きめのパンチが来たほうがドンと響くと思うので。

僕は事務所に入った当初から、直属の先輩が関ジャニ∞さんでしたけど、怒ることはせず、「俺やったらこうしてるかな」とか、相手にも考えさせながら意見を伝えてくれていました。勉強になりましたし、尊敬しています。

――ソロ活動の際、グループ活動をしていて良かったと感じることはありますか。

僕はお芝居の経験が少ない分、共演者の方はほぼ初めましての方ばかりだったんですけど、「この間、道枝(駿佑)がお世話になりました」とか「うちの大橋(和也)が~」とかから会話が生まれるので、そういう時はグループで良かったなと思います(笑)。

それから、メンバーが出演しているドラマや映画を観るので、自ずと勉強になります。たぶん、一人で活動をしていたら自分の興味があるものしか観ないと思うので、それ以外も観る動機が増えて、そこから学べるものも多いのも良かったなと思います。

――逆に本作への出演から、グループに還元できそうなことはありますか。

この作品は本当に素晴らしい役者さんが出演されているので注目度が高いと思うんです。そういう作品のクレジットで僕の名前が出たとき“(なにわ男子)”って入るじゃないですか。それを見て「なにわ男子の子が出てたんや」というのが観た方の記憶に1つ残れば、それはグループにも還元できるのかなと思います。そういう意識は僕だけでなく他のメンバーも持ってやっています。


どんな質問にも笑顔でハキハキと、自分なりの見解を話してくださった藤原さん。その回答のところどころに周囲への気遣いが感じられ、水島との距離を上手く縮めていく島田との共通点にも思えました。

物語の主軸は悟とみゆきの恋愛模様ですが、クスっと笑えるシーンもあり、そこには島田も一役買っています! ぜひ劇場でお楽しみください。

作品紹介

映画『アナログ』
2023年10月6日(金)より全国公開