全員が面白いし、みんながみんなの会話を拾おうとしてくれる

撮影/川野結李歌

――本作も、現在放送中のドラマ『マイダイアリー』も同世代の方々が集まる群像劇になると思うのですが、出演者同士の全体のバランスや、ご自身のポジションについて意識することはありますか。

昔からそういう現場でのバランスはすごく気にしてしまうんですけど、最近は無意識にバランスを取っていますね。今、言われて気が付きました。もうそれが根付いていて、呼吸です(笑)。ボケる人がいたらツッコむし、ボケる人がいなかったら、僕がボケるしっていうのを自然とやっています。

――本作の現場では何役を?

それが、今回の現場は普通の自分で居られて、それがすごく居やすかったです。みんながバランス良くツッコむし、ボケるし、自分がどちらかの役をしなくちゃってことがなくて楽でした。

最初の頃は様子を見てはいましたけど、全員が面白いし、みんながみんなの会話を拾おうとしてくれるんです。みんな優しいんです。

撮影/川野結李歌

―九賀というキャラクターとして、物語の中でのポジションについて意識することはありましたか。

ありました。今回で言うと、赤楚くんが演じる波多野とは、タイプは違うけどみんなを引っ張るようなところが共通するので、そこの違いを出すのはすごく難しかったです。

それは赤楚くんも気にしていて、監督も交えて話し合いながら調整した部分もありました。そういう時、赤楚くんは全体をよく見てくれていて、僕が考えていることを自然とやってくれるんです。そこは、助けられましたね。

ヘアメイク/望月光[ONTASTE] スタイリング/伊藤省吾[sitor]

写真撮影では、本作のキーとなる「手紙」と関連させ、真っ赤な封筒を持ってのカットも撮らせていただきました。撮影前には、しっかりと封筒を開いて中身を確認されていた佐野さんでした(笑)。

今回のインタビューは、映画を鑑賞する前に読んでも大丈夫な表現にしていますが、鑑賞後に読むと、新たに気付く部分もあるかと。劇場で6人の渾身の演技に翻弄されたのちに、また読み返していただければと思います。

作品紹介

映画『六人の嘘つきな大学生』
2024年11月22日(金)より全国公開