驚愕!ハイブリッド車と同等の燃費性能
ただパワーがあるだけであれば、「CX-5」が頭一つ抜けている、と断言することはできません。
排気量の多いエンジンを搭載すれば、いくらでもトルクや馬力は上げられるからです。
マツダ「CX-5」が驚くべきなのは、パワーがありながら、燃費性能は、ハイブリッド(ガソリンエンジン+モーター)であるライバル車と、ほぼ同等である点です。
具体的には、実燃費で、高速道路で1リットルあたり18km前後、街乗りで12kmから13km前後。
もちろん、道路状況や走行方法によって、燃費は大幅に変化しますが、
私が実際に運転している実感や、ネット上の実燃費の口コミを見ると、このあたりの数値を目安にしていいでしょう。
しかも、「CX-5」の燃料は、ガソリンよりも安い、軽油です。
燃費が同等であれば、燃料費に換算すれば、「CX-5」が最安になるケースは多いでしょう。
パワーがあるのに燃料費が安いのはなぜ?
マツダ「CX-5」のエンジンは、2.2リッターのクリーンディーゼル+ターボです。
ライバル車と比較して、断トツのトルクを、低回転で発生させられる理由は、ガソリンエンジンではなく、ディーゼルエンジン(燃料は軽油)であるため。
ディーゼルエンジンは、バスやトラックで主流であるように、ガソリンエンジンよりもトルクを生み出しやすいシステムです。
ただし、古いバスやトラックは黒煙を噴き上げて走るイメージがあるように、環境性能に難があるわけですが、これを高レベルで解決し、排出ガス規制をクリアしたものを、クリーンディーゼルと呼びます。
マツダは、エンジンの圧縮比を下げることで、有害物質をほぼ燃焼し尽くす、オンリーワンのクリーンディーゼル技術を実用化しています。(※3)
エンジンの圧縮比を下げたことにより、様々な要因がプラスに働き、燃費も向上したため、ときにハイブリッド車を上回るまでに、燃料費のかからない車になっているわけです。
※3 他メーカーのクリーンディーゼル技術は、発生した窒素酸化物に、尿素で後処理を施して浄化するシステムで、マツダの技術「SKYACTIV-D」とは根本的に異なります
何を決め手に選ぶ?ミドルクラスSUV
私は、仕事で、そもそも年間の走行距離が多いため、燃料費を安く抑えたい、という希望がありました。
また、高速道路での長距離移動が主で、山道・雪道の運転も多いため、こういったシチュエーションでの運転のしやすさ、疲れにくさを考慮すると、トルクも頭抜けている、マツダ「CX-5(クリーンディーゼル+ターボ)」の優位が際立ちました。
ハリアーは日本におけるクロスオーバーSUVの先駆けのような存在ですし、フォレスターは昔から走行性能の高さが評判と、ライバル車も気にはなりましたが、私のケースで冷静に検討してみると、「CX-5」以外の選択肢は、事実上、存在しないも同然。それくらいに圧倒的に優れています。
SUVにはほかにも、安全性能や、4WDシステム(走破性能)、乗り心地、外観デザイン(見た目)、内装の質感など、選ぶべきポイントは、たくさんあります。最終的に、何を決め手に選ぶかは、それぞれが何を重視するか次第になりますが、みなさんはいかがでしょうか?
※本記事で比較検討に用いた車のスペックは、2018年10月現在に販売されている各車種の、代表的な数値を用いました。グレード、搭載エンジンの種別などにより、スペックは大幅に異なる場合がありますので、ご注意ください。