生まれたばかりの赤ちゃんを前にすれば、誰でも自然と笑顔になってしまうもの。さわると壊れてしまいそうなデリケートさ、すべすべのお肌と純真無垢な瞳の輝きは、いくら見ていてもあきませんよね。
一方、親にとって赤ちゃんは「かわいい」だけのものではありません。毎日分からないことの連続。
初めての子ならなおさらで、「“いつも”と違うなと感じたら小児科を受診してください」と言われても、まだ生まれて数週間では“いつも”の状態がどういう状態かすら、わからないのです!
一番大事なことは、赤ちゃんの顔色や表情、身体の様子に常に気を配ること。
なぜなら、生まれたばかりの赤ちゃんはとてもデリケートで、いろいろな機能が発達しきっていないから。
免疫機能も完全とはいえません。新生児のお世話においては、ほんの小さな間違いや勘違いが致命的な結果につながるということも、忘れてはいけないのです。
赤ちゃんという存在をもっとよく知るために、病院では教えてくれない、新生児にまつわる意外な事実7つをご紹介します。
1:泣いているのに涙を流さない
新生児は、泣くとき涙を流しません。それは、涙を作る器官=涙腺が十分に発達していないため。
涙が出てくるようになるのは、生まれて12週をすぎた頃からです。生まれて3か月以上経ち、涙が出るようになってからも、涙を流さずに泣くことがあります。
泣くことは赤ちゃんにとって、さまざまな感情や要求を伝える大事な手段。甘えたいとき、おなかが空いたとき、暑かったり寒かったりするときなど、要求を伝えたい時には涙を流さずに声をあげることがよくあります。
「ギャー!」とわめいているからどこか痛いのでは、なにかつらい思いを抱えているのでは、と不安になりすぎず、まずは赤ちゃんの傍に寄り添ってあげてみてください。
ママを呼んでいるだけだったとしたら、身体にふれてあげるだけでニッコリするかもしれません。
2:大人よりも味覚が敏感
新生児の味覚は、生まれた時にすでにじゅうぶん発達しています。甘い、苦い、酸っぱい、塩辛いという4つの味覚を感じることができます。
それどころか、味の素商品研究所が行った研究によれば、赤ちゃんは大人より味覚が敏感で、薄味でも反応することもわかっています。生まれたばかりの赤ちゃんは、舌にあって味覚を感じる“味らい”の数が成人よりも多いという研究もあります。
赤ちゃんは甘い味が好きで、塩辛い味、苦い味、酸っぱい味は苦手です。苦みは毒、酸味は悪くなった食べ物の味に近いので、そうした危険なものを本能で避けているのだといわれています。
中でも、食塩水を与えると、赤ちゃんは異変に気づき、すぐにいやがって口を離します。これは、腎臓が未成熟な赤ちゃんが、分解しにくい食塩に敏感に反応するためと考えられています。
味覚が鋭敏なので、離乳食が始まっても初めての食材をすぐには受け入れられず、ベェ~と吐き出してしまうことも。好き嫌いとは違うので、少し日を置いて再度チャレンジしましょう。