新生チームハコガクがそろい踏み

新生ハコガクの役どころとは?

ここで、新生ハコガクチームの主力となるキャラクターを改めて紹介しておこう。

第2作(箱根学園篇~眠れる直線鬼~)から河原田巧也さんが演じる泉田塔一郎(いずみだとういちろう)は、新生ハコガクのキャプテンとなる主要人物である。「アブ!!!!」のかけ声でお馴染み、今までは劇中でコミックリリーフ的な役割を担うことも多かったが、今作の泉田はマジでクールなキャプテンだ。新生ハコガクを率いて、王者復権を目指すキャプテンのオーラが、河原田さんによって舞台から溢れんばかりに表現されている。

また、副キャプテンとなっ たのは秋元龍太朗さん演じる黒田雪成。鋭いツッコミが特徴の彼は、ご存じの通りハコガク内のインターハイ予選で、真波に敗北して昨年のインターハイに出られなかったのだが、新3年生となった黒田は、個性派の新生ハコガクチームをまとめ上げていくのに欠かせないツッコミ役として、また、頼もしい先輩として、板の上に存在する。これまでの“ペダステ”でも説明役として出張ってきていたものの、本格的なレースシーンは今回初めてとなる黒田の走りは、 今までの蓄積を頼もしさとして感じさせるに足るものだった。

旧3年生が卒業した後、新生ハコガクのエースを務めることになるのは東啓介さん演じる葦木場拓斗だ。長身でのんびり屋さん、ちょっぴり天然キャラだけど走りは超逸品……そんな特徴ありまくりの葦木場を、東さんの演技力がしっかり再現していた。今回は特に座長を務めたということもあって、その長身も相まって舞台上での存在感を思う存分発揮していた。 ボケ役としてしっかりボケて、黒田や手嶋にツッコまれまくる……ふんわりとした“葦木場”と、エースとしての鋭さを演じきる東さんの演技力に脱帽である。

葦木場が元エース・福富と対話するシーン。

ここまでの新3年生3名は、今までの“ペダステ”にも出演済みだ。今回の見所は、新しくチームハコガクに加わった新1~2年生たち、そして新キャストたちだと筆者は思う。