この2人の存在感、そして安定感がこれからのペダステを左右する気がする……

鯨井康介&八島諒の演じる“チーム2人”の存在感!

そして、今回のステージで一番筆者が注目したのは、鯨井康介さん演じる手嶋純太(てしまじゅんた)、そして八島諒さん演じる青八木一(あおやぎはじめ)の“チーム2人”。通称“T2”だ。

手嶋役の鯨井さんは、かなり舞台キャリアのある俳優だが、“ペダステ”には前作からの出演だ。そんな彼の才能が思う存分発揮されたのが今回の舞台で、ストーリー進行、そしてツッコミ役、さらにはコミックリリーフなどさまざまな役を、八島さんと“2人で”こなしていたように思う。

ストーリーを進行させときに説明役を務め、突っ込みを入れ笑いを取り……といったステージ上の“お父さん”役(と筆者は呼んでいる)。それが鯨井さんに受け継がれた今回なわけだが、意外なほど安心して見ていられたのは、はやり鯨井さんと八島さんの素晴 らしいコンビネーション、そして鯨井さんの存在感によるものだろうと思った。

「総北新世代、始動」でも鯨井さんの素晴らしい演技力には触れさせていただいたが、今回の舞台を拝見して、改めて続編を見るのが楽しみになった。きっと鯨井さん演じる手嶋は、総北だけでなく、“ペダステ”全体を背負って立つキャストになるに違いない。

そんなさまざまな見所があった今作だが、新生ハコガクのそろった姿は続編への期待を大いに感じさせた。そして、卒業した旧3年生たちの大学進学への言及など、“これからのペダステ”を期待させる描写も。

旧3年生メンツも、ほとんどのキャストが入れ替わった今回。

きっとこのシリーズはこれから先も私たちファンを飽きさせることなく続いてくれるだろうと、予感させた今作であったことはお伝えしておく。

はやく続編を、舞台の上で見てみたいものである。

 フリーランスエディター・ライター。原宿系ファッション誌の編集者などを経て、2014年独立。ファッション、アニメ、マンガ、ヴィジュアル系、腐女子などのカルチャー分野について執筆。