犠牲を犠牲と思わない。我慢を我慢と思わない。
西田:箱根駅伝に真剣に取り組んでいる選手は多いでしょう。でも、遊ぶのを我慢、食べたいものを我慢、何かを犠牲にして競技に取り組んでいると考えてしまう選手は厳しいかなと思う。勝つため必要なことを当たり前と思ってできるかということが重要だと思う。
M:僕もそういう自立した選手であることは必要だと思います。
「東京オリンピックのマラソンで活躍したい!」という目標を掲げている選手は多いと思います けど、ただ、その目標を掲げるだけではなく、より具体的に何をしたらいいかということを考えられる選手でないと、達成することは難しいと思います。
西田:30km走った後に、休養せずに遊びに行ったっていいと思います。
でも、そのときに、「ウォーキングも兼ねて行こう!」って思って遊びに出掛けるのと、何か罪悪感というか引け目を感じながら遊びに出掛けるのというのでは、精神的にも身体的にも違うと思います。
プラスに考えて行動できるという能力も重要で、そういうのが余力や余裕につながっていくような気がする。そういう選手がたくさん出てくると、日本は強くなると思うなあ。
M:そうですね。この大会には将来の日本の陸上界を背負う逸材がたくさんいるわけですから。いろいろ話してると切がないですね。
「運営管理車から見た箱根駅伝」なんていうのも是非話したいです。どちらにしても来年1月2日、3日楽しみです!!
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箱根駅伝が日本男子マラソン界に与えている影響は少なくないと感じる一方、本当に大切なことは選手自身の意識の高さと指導者の指導方法が大切だと感じた。
自国開催の2020年東京オリンピックに出場するとなったときの注目度とプレッシャーは計り知れない。箱根駅伝に否定的な話を聞くこともあるが、このとんでもなく注目度の高い箱根駅伝を軽く乗り越えていくことで、世界への道が開けるのではないかと思わずにはいられない。
箱根駅伝から世界に。2020年東京オリンピックにつながる箱根駅伝2017に注目を。
≪インタビュー≫
■西田隆維(にしだ たかゆき)
駒澤大学出身→S&B食品。箱根駅伝で駒澤大学の初優勝に貢献(当時9区区間新記録樹立)。2001年エドモントン世界陸上 マラソン日本代表。
現在は市民ランナー向けのランニングクラブNRC(NISHIDA RUNNING CLUB)の指導とマラソン大会などの企画・運営を中心に活動中。また、これまでの経験で学んだことを企業や学校で講演。
■M高史(えむ たかし)
ものまねアスリート芸人
駒澤大学陸上競技部OB(駅伝主務)。東京マラソン2017チャリティ・アンバサダー。自身考案の「ものまね体操」で保育園から高齢者施設まで訪問し続け るエンターテイナー。ものまね体操・英語版「ジャパササイズ」は8ヶ国後で翻訳され、スペインのテレビでも放送されるなど国内外から注目のエクササイズ。
オフィシャルブログ:M高史の日々精進!