「FAN GATHERING『閃光のハサウェイ』Heirs to GUNDAM」

映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のメインキャストがお目見え!

深掘りトークのあとは、映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のクライマックスシーンを再現した朗読が行われ、32年の刻を超えてアムロ役の古谷さんとシャア役の池田さんが熱演。

続けて映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』メインキャラクターのボイスが解禁された特報が上映されました。

そして、いよいよメインキャストがお目見えとなり、ハサウェイ・ノア役に小野賢章さん、ギギ・アンダルシア役に上田麗奈さん、ケネス・スレッグ役に諏訪部順一さんが起用されたことが正式に発表! 新キャスト3名を交えて映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の深堀りトークに移行します。

起用された瞬間について聞かれた諏訪部さんは、「やったー! という感じで嬉しかったですね。とても出演したい作品だったので、宇宙世紀に生きられると思うと感無量です」と回答。

上田さんは、「嬉しい反面、プレッシャーが大きくて正直逃げたいという想いが強かったです。そう感じつつも、今の自分だからこそできることを一生懸命演じていきたいです」と緊張の面持ちでコメント。

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そして小野さんは「最初は信じられなかったです。だんだん実感に変わってきてプレッシャーを感じていますが、やるしかないので一生懸命やっていきます」と決心を語られました。

ここで古谷さんから小野さんにアドバイスが。

「劇団ひまわり出身ということで僕の後輩にあたるのですが、ほかと一線を画したビッグタイトルであるガンダムの主人公をやると、人生が変わります。『機動戦士ガンダム00』のときに(主役を演じた)宮野真守にも同じことを言いましたが、彼の人生もだいぶ変わったと思います。

役者として食いっぱぐれることはなくなって、古谷家は40年間ガンダムに支えられました(笑)。そうするためにはハサウェイというキャラクターを、自分のニュータイプぶりを信じて、感情に任せて思いっきり演じればいいと思います。小野君なりのハサウェイを演じてください」と熱い想いを継承されました。

そもそも、約30年前に刊行された小説の映画化をなぜ今行うのか?という疑問には小形プロデューサーが回答。

「僕はアムロとシャアの行く末が気になってモヤモヤしていたら、本屋で原作小説を見つけて読んでみて思っていたものと違うショックを受けた世代なんです。改めて読み直してみると、社会情勢が預言書みたいになっていて、今だからこそ観てもらいたいと思い映像化しました。

小説家としての富野さんの名声を高めたいと思っていて、その思いもありますね」と話されました。

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続けて藤津さんは富野監督原作を他人が監督することが初めてであると指摘し、本作の村瀬修功監督の起用の件を質問。

小形さんは「刊行された当時映像化するなら富野さんが自らやっているはずですが、今の時代に映像化するとき、これから作ったものを何十年と愛してもらうためのフィルムにしなくてはならないんです。そして、富野さん自身は現在新しいものを作りたいという気持ちが大きい。『機動戦士ガンダムUC』のときにスタッフとしてご一緒した村瀬監督ですが、実写的な映像アプローチが素晴らしいと感じたんです。

村瀬監督に合わせて、キャラクターデザインもリアル寄りにしました。等身大に近い芝居がほしくて新たなキャスティングにもなりましたし、富野さんはじめ(これまでハサウェイを演じてきた)佐々木望さんたちにもお話しして、今に至っています」と回答されました。

富野さんは、同じく制作会社のサンライズ第1スタジオで劇場版『Gのレコンギスタ』全5部作を絶賛制作中。村瀬さんはアニメーターとして富野監督の『機動戦士ガンダムF91』に参加しており、その手腕を認められています。

小形プロデューサーは「最初の挨拶はすんなりといったんですが、後日富野さんは、アニメーター出身の演出さんの弱点をまとめたメモと参考映画を持ってきていましたね」と振り返ります。

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アフレコも半分くらいまで進んでいると話した小形プロデューサーは、声優陣に対して「今の25歳に近い感覚で芝居をしてほしい」とオーダーを出しているとのこと。

各キャラクターの人物像について、諏訪部さんはケネスに関して「ぱっと見は優男のように見えますが、れっきとした軍人なので、ほと良い感じの大人なんです。ビジュアルを初めてみたとき、自分の中でいけそうだと感じました」と話します。

小形プロデューサーは「30代半ばのバツイチということで、キザな部分があるんです。諏訪部さんの声にある芯の強さが、ケネスのコアにある軍人としての怖さにも繋がるかなと選ばしていただきました」と続けます。

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ギギ役の上田さんは「(ギギは)はじめ大人っぽい美しい人だと思ったんですが、よくよく見ていくと少女のようなところもあると印象が変わりました。

大人の女性と可憐な少女、両方とも持ち合わせていると思いオーディションをしていくと、それに加えて危うさも感じられるようになってきて。そのあたりも魅力的な女性だと思いました」と回答。

小形プロデューサーからは「この物語はギギで動いているようなものなので、重要な役になります。

すごく難しいキャラクターなのですが、オーディションのアプローチが上田さんだけ違っていたんです。可憐な少女のようでいて、ミステリアスさもあることにスタッフ一同頷きました」とオーディション時の演技を絶賛していました。

ギギに関しては、担当編集だった井上さんの言葉を藤津さんが補足。「『機動戦士ガンダム』のララァ・スンから連なるファム・ファタール(男性の運命を変える女性)となるキャラクターで、メロドラマではないけれど、3人の感情の天秤が物語の大きなポイントになります」とのこと。

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普段は身分を隠している主人公のハサウェイも、ふとしたときに喪失を抱えた内心が出るという人物像。小野さんがどのようなアプローチで演技をするのかも気になります。

シナリオは3作目が執筆途中とのことで、原作小説の衝撃的なラストがそのまま描かれるのかどうかも未定と、小形プロデューサー。

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ガンダムシリーズといえば、モビルスーツをはじめとしたメカニックの存在も不可欠ですが、映像で動かすことを前提としていない大型モビルスーツ・ペーネロペーも3DCG技術を駆使して制作。村瀬監督によるVコンテやロケハンを活かしたディテールアップもはかられているとのこと。