はーい!

--さて、デビュー15年目に突入した佐江ちゃん。『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2では、これまでにない難しい役柄にも挑戦しましたね。ザ・エンタテインメントともいわれるこの作品への出演が、佐江ちゃんに与えた影響を聞いてみたいのです。

まず、今までのどの作品も、どれひとつ力を抜いてやっていたことはないし、どの作品も大好きだし、出会えた人たちも、役も大好きです。なので、1つひとつの作品は、比べるものではないと思っているんですよ。

でも、『ウエスト・サイド・ストーリー』で思ったのは、「こんなに努力をしないと、ステージには上がれないんだ」っていうことです。

努力をいっぱいしないと、作品が成立しない、役も成立しない。正直、私の努力がまだまだ足りないんだけど、そんなプレッシャーがあり過ぎる作品は今回が初めてでした。「努力をたくさんした」って自覚がある分、今回の作品は返ってくるものも大きかった。

もちろん、今までのどの作品もがんばってやっていたけれど、これまでとは、ちょっと違うんです。

もし、毎回どの作品も、アニータと同じくらいのプレッシャーと、努力をしなければいけない舞台が続いたら、頭が壊れちゃうと思う(笑)。年に1回くらいだったらできる…、けど…ね。

今は、「アニータができたんだから、私」って、今後出合う作品に対しては思えるかなって感じています。

何て言えばいいんだろう……。「自信」につながったというか。そう思える作品はこれまでなかったから。

今後、舞台やミュージカルのいろんな作品に出合ったときに、「佐江ちゃん、アニータができたんだから、これもできるよ」って、自分の中でアニータを基準にして思えたらいいな。

私のことだから、「こんなに難しいの、できないよぉぅ〜(泣)」っていう作品が、今後もいっぱい出てくると思うんですけど…。でも、自分に言える「基準」みたいなものができたと思えるから。

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