まだまだ弾けて、ヤンチャに走り続けます!
それにつけても気になる“ソーシャル・ディスタンシング・バージョン”。ハンデを逆手に取った三谷の仕掛けについては、ニヤリ!と自信満々の笑みを浮かべて語り出した。
「もうね、手前味噌ですけど、これからソーシャル・ディスタンスで演劇をやるには、これがマニュアルだ!ってくらいのものになってます(笑)。
“三密”にならなくても表現は出来る、あ〜こうやって表現するのか!ってね。表現するハングリー精神って、いろんなものをひねり出して来ますね。
逆境に立ったほうが、表現者というのは牙を剥くんじゃないですか? 俺はこんなことにへこたれねえぞ!って」
表現することを止めざるを得なかったこの数ヶ月は「ご隠居生活をシミュレーションしている感じ」だったとか。
「実は……嫌いじゃない(笑)ってくらい、平穏な日々で。だからいざ稽古が始まった時は、相当エンジンが回らなかった。
立って動いたり、アイデア出したり…という社会的ムーブメントにものすごく疲れて、ヘトヘトになってました。人間というものは環境に適応しちゃうから怖いですね。
で、動き出したら、だんだん体が喜び始めて。劇場に来て歌ったり、踊ったりが始まってくると、無条件に細胞がうごめき出した(笑)! おお〜 I like it!!! イエイ! やっぱな〜、ハピネスっていうのはこれだよね!っていうのを、体が教えてくれたように感じましたね。
あきらかに2年前より体は老いているけど、まだまだ〜! 57歳の川平慈英の弾けっぷりを楽しんでいただければ(笑)。まだまだヤンチャに走り続けます!」
演奏・ピアノは三谷作品には欠かせないブレーンであり、演出家のどんな無茶ブリも魔法のように実現させて来た荻野清子が担当。
新曲も加わって、さらに磨きのかかったショーが期待できるはずだ。渋谷の街に、大人の時間が戻って来た!
「そこまで言っちゃって大丈夫か!?ってことを言いますけど(笑)、ブロードウェイに行かなくても、渋谷のPARCOに来れば極上のショーをお見せしますよ! いざ始まったら、お客さんと一緒に、トラブルなんて全部忘れて楽しみたいですね。幸福感を共有できればと思っています」
作品情報
『三谷幸喜のショーガール~告白しちゃいなよ、you(Social Distancing Version)』
〈東京公演〉
日程:7月27日(月)~8月7日(金)
会場 :PARCO劇場
料金: 7,000円(全席指定・税込)
〈大阪公演〉
日程:8月15日(土)、16日(日)
会場:サンケイホールブリーゼ
料金 7,500円(全席指定・税込)
脚本・作詞・構成・演出:三谷幸喜
振付:本間憲一
作曲・編曲:荻野清子
出演:川平慈英/シルビア・グラブ
演奏:荻野清子(Pf.)/一本茂樹(Ba.)/萱谷亮一(Dr.)