そうだと思います。時間も1時間だったから。

--Zoomは「ウェビナー」といって、「講師対生徒」のような形で、生徒の顔は出さずにコミュニケーションできる機能もあって、200人でも300人でも参加できますけど、一般的な配信と変わらなくなってしまうんですよね。

なるほど…、Zoomって、そんな機能もあるんですね。

--密度の濃いコミュニケーションとなると、「さえんち」のような方法は、今だからこそできて、なおかつ、ファンの顔を見てコミュニケーションできるので、企画の発表を聞いたとき、すごくいいなと思ったんです。

自粛期間中にファンの人と、こういう交流をいちばんやりたかったんです。

でもあのときは、マネージャーさんとも会えなくて、打ち合わせもできない状況で。どうしたら今、ファンの人と会えて、安心できるかなって、考えていたんです。

そうしたら、ちょうど秋元才加が自分のファンクラブか何かで、ファンクラブ限定で入りたい人だけ入れる、Zoomを利用したファンミのようなイベントをやるって言ってたんです。

なので、「イベントが終わってから、どんなだったか教えて」って、言っていたんです。才加は、10人とか人数を絞らずに、もっとたくさんの人としゃべる部屋を作っていたみたいなんです。それで、

「多人数になると、どうしても平等にしゃべるのは難しいし、私が一方的にしゃべって、皆がウンウンと、頷くような形になっちゃう」

「楽しかったし、新しさは感じたけど、皆が同じ思いで楽しめていたかは分からない」

って、才加が話してくれたんです。

それを聞いて、“自分がやるなら、少人数に絞ってやることを考えた方がいいな”って思ったときに、“ツアーで地域別にしてやるのが一番いいのかな”と思ったんです。

それで今回、その提案を通してもらったみたいな感じで。本当に、やれてよかったなぁって思いました。やっぱりファンの皆と、こんなに長くしゃべれる機会は、これまでなかったですから。

--そうですよね。握手会でも時間が限られているし、なおかつ他の人がしゃべっているのを、自分も聞きながら、さえちゃんも聞いているというシーンは、おそらくこれまで1回もなかったのではないですか?

そうですね。たまに握手会で自分の前の人がどんな話をしているのかなーって、気にしていた人はいるかもしれないけど(笑)

「さえんち」は、思った以上に反響があって、私も楽しかったし、皆の感想を見ても楽しんでくれている様子がわかったので。次にまた、時間やタイミングが合えばやれたらいいねっていう話は今もしてます。

--秋元さんとのやりとりをヒントにして、生まれた企画というのもとても興味深い話でした。とってもいい試みだと思うので、また、続編があるとファンの方たちにとっても嬉しいですね。

そうですね!

--それでは今回も、たくさんのお話をありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。

ありがとうございました。

次回の更新は10/9(金)予定です。

撮影:山田大輔 スタイリング: 藤井エヴィ ヘア&メイク:大場聡美

1990年8月13日生まれ。東京都出身。O型。AKB48のメンバーとして活躍。2016年4月1日に旧チームK特別記念公演でグループを卒業。『王家の紋章』、ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』、『TOKYO TRIBE』、ユーミン×帝劇vol.3『朝陽の中で微笑んで』、地球ゴージャス プロデュース公演 Vol.15『ZEROTOPIA』、『ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」Season2』などに出演。連載から生まれた書籍「これさえあれば。」が発売中。Official

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