今では日本が勝っても誰も驚かない
ターゲットは決まった。12月14日・パリで、『ラグビーワールドカップ2023フランス大会』の組み合わせ抽選会が行われ、日本は前回準優勝のイングランド、最高位3位のアルゼンチン、オセアニア代表、アメリカ大陸第2代表と上位2枚の決勝トーナメントのキップを争うことになった。
ドローイングを見届けたイングランド代表・エディー・ジョーンズヘッドコーチ、アルゼンチン代表マリオ・レデスマHCは紳士のスポーツらしく外交辞令のコメントに終始した。
エディーHCが「アルゼンチンと日本は今最も成長しているチーム。おそらくここにトンガが入って来る。エキサイティングでタフなグループだ。日本と対戦すればタフな試合になる。相当な準備をしてくる相手なので、こちらも違うやり方をしなければならない。アルゼンチンはフィジカルなチーム。マリオは素晴らしい若手を育てている」と評価すれば、マリオHCも「プールDはイーブンな戦いが多くなるだろう。
(同組になる可能性が高い)トンガ、アメリカかカナダのような国が『RWC』ではサプライズを起こしている。日本もそういう存在だったが、今では日本が勝っても誰も驚かない」とリスペクトの念を表した。
コロナ禍で失われた2020年。まずはチームをラグビーに戻すこと
一方、『RWC2019』で時計が止まっているジェイミー・ジョセフ日本代表HCは相手どうこうよりもまず自分たちにフォーカスしたいと語った。
「今年は試合ができなかった。プレーできることが大きな挑戦。ニュージーランドに勝った2チームが揃うタフなグループになった。ただまずは我々のチームをラグビーに戻すことが先決だ」
世界ランキングを見るとイングランドが2位、アルゼンチンが8位、日本が10位である。
ランキングが一番下の日本が今年テストマッチを開催できなかったのに対し、イングランドは『シックスネーション』3年ぶり37度目の優勝を果たすとともに、『オータムネーションズカップ』でも全勝Vをマーク。
アルゼンチンも1か月前に30回目の挑戦で初めてオールブラックスに勝利する快挙を成し遂げた。地力で勝る2強がいいスタートを切ったのだ。エディーHC、マリオHCはともに自信を覗かせた。
「今年の結果については非常に満足している。9勝した。我々のベストを見せられた。『シックスネーションズ』はタフな大会。挑み挑まれ、これ以上の大会はない。次の『シックスネーションズ』が楽しみだ」(エディーHC)
「(ニュージーランドに1勝1敗、オーストラリアに2分の2位で)『トライネーションズ』を終えて、ハッピーだ。我々には新たな結果が出てきた」(マリオHC)