のん×橋本愛 撮影 / 奥田耕平

劇中、みつ子は、結婚を機にイタリアへと移住した皐月に会いに渡伊する。驚きなのは、ふたりにとってのラストシーン。

ここは、台本には台詞は一切書かれておらず、現場でふたりがアドリブでつくり上げたという。

「しかもそれが私にとって撮影の初日だったんです。みつ子と皐月にとってはこれが最後だけど、私とのんちゃんにとっては久々の再会の場面。久しぶりすぎてお互い照れてヘドモドしちゃって(笑)。これは話にならんということで、のんちゃんに本読みをお願いしました」(橋本)

「私もドキドキしすぎて、もう帰りたいっていうくらい恥ずかしかったです。だから、愛ちゃんから『一緒に本読みしよう』って誘ってくれてうれしかった!」(のん)

「先に本読みをしておかないと、あのシーンはやれなかったよね。はだけたストールをみつ子がかけてくれるのも、最後に私が『みつ子と見れた』と言うのも全部アドリブ。私たちがテストでいろいろ試したものを、最終的に大九(明子)監督が整理してくださって、あんな素敵なシーンになりました」(橋本)

橋本愛 撮影 / 奥田耕平

劇中では、皐月は妊娠しているという設定。これは原作には映画オリジナルのアイデアだ。

妊娠したことを独身のみつ子に言い出せない皐月と、皐月の妊娠をすぐには祝福できなかったみつ子。そこに、アラサー女性のリアルな友情が浮かび上がってくる。

「私も、仲の良い友達に子どもができたとき、『悔しい』っていう気持ちが沸いてきたことがあって。たぶんその悔しさは、その友達に私よりも絶対大事にする存在ができたことに嫉妬みたいな気持ちが生まれたからだと思います。だから、みつ子の微妙な心理はすごくわかる気がしました」(のん)

「私はまだ周りの友達も全然結婚していないし、自分自身も結婚や出産というものに対してまだ何も思っていないから、みつ子と皐月の感覚はわからないところもあるけれど、友達に対して嫉妬心が芽生えるということはあります。

仲の良い子に対して、私がいちばんの友達なんだからっていう独占欲が沸いて、他の子と親しくしているのを見るとヤキモチをやいたりとか。そういう感情は、今までも経験してきたことはありました」(橋本)