離乳食の時期ごとのおすすめ卵メニュー

続いて、離乳食づくりがより楽しくなる、時期ごとのおすすめの卵メニューも伝授してもらいました!

離乳食初期(生後6ヶ月頃)

まえだ「卵黄を裏ごして、おかゆや、芋・野菜のポタージュに混ぜてあげましょう」

離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)

まえだ「中期の前半は卵黄のみで、まだつぶつぶが苦手な赤ちゃんが多いので、初期より少し水分を減らしたおかゆや、マッシュポテトなどに混ぜてあげるほうがよく食べてくれます。

後半になり、全卵が使用でき、モグモグが少し上手になってきたら、野菜・豆腐・魚などをお出汁で煮たものを卵とじにして食べることもできます。卵とじにする場合は、しっかり加熱することが重要です」

離乳食後期(生後9~11ヶ月頃)

まえだ「後期になると薄焼き卵にしたり、その薄焼き卵をスープに入れても美味しく食べられます。手づかみが上手になってきますので、つかみやすい形の卵焼きや、卵入りお焼きも少しずつ取り入れられるといいですね」

離乳食完了期(生後12~18ヶ月頃)

「お麩のフレンチトースト」

まえだ「完了期は、おやつの時間も必要になってきます。簡単に卵を使ったおやつもおすすめです。

お麩やパンで作ったフレンチトーストや、野菜と卵を混ぜたプリンやキッシュも、短時間で作れて、大人も一緒に楽しめるメニューなのでおすすめです」

離乳食で卵を扱う際の注意点

ところで、離乳食で卵を扱う場合に、調理の途中、どんなことに気を付ければいいでしょうか。まえださんは次のことを挙げます。

しっかり加熱する

まえだ「赤ちゃんはまだ、体内の免疫システムが未熟です。食中毒予防のためにも、調理の上で衛生的に扱い、しっかり加熱することが必要です。

75℃以上で1分以上または65℃で5分以上、加熱しましょう。初期・中期の固ゆで卵は、沸騰してから20分加熱します」

殻のサルモネラ菌に注意

まえだ「卵は、殻にサルモネラ菌という食中毒菌が多く付着しています。一般的に市販されている卵は、殻を殺菌・消毒されているため、大きな心配はありませんが、自然卵などは品質管理が徹底されている信用できるものを選ぶと安心です」

卵の保管・扱い方も注意

まえだ「卵は冷蔵庫で保管し、必ず賞味期限を確認してから使用します。殻にヒビが入っているもの、割れているものは使わないこと。卵を割るのは調理する直前に行い、室温で放置しないようにしましょう。もし卵を割った際、卵液に殻が入ってしまったら、赤ちゃんの料理には使用しないようにします」

「赤ちゃんに食べさせてあげる前に、お母さんが味見をすることも、安心して離乳食を進められるポイントです」とまえださん。ぜひ注意して安全に卵を扱いながら、離乳食を作ってあげましょう。

離乳食の卵についての不安や疑問、解消できたでしょうか。他にも調理中、疑問に思うこともあるかもしれません。その場合は、積極的に専門家に相談して、正しく安全に離乳食を進めていきましょう。

【取材協力】まえだ ともこさん

管理栄養士・調理師・離乳食幼児食インストラクター・予防医学アンバサダー
3,000件以上の栄養相談に携わる。娘の離乳食、食物アレルギーで試行錯誤した経験を経て、離乳食・幼児期に悩むお母さんのサポート講座を開講。

ライター。美容、健康、グルメなど、今ドキ女性が気になる情報をお届けしています。素朴な疑問を調査したり、専門家に聞いたりして、分かりやすく読者に伝えるのがモットー。