一番最後の台詞を、いつも何も迷う事なく言えていたのは、チャーリー・ブラウンの花村想太くんが、すごくしっかり芯を持ってチャーリー・ブラウンをやってくれていたからなんです。

彼の最後の歌声を聴いていると、自然と、あのニュアンスで最後の台詞を言えました。なので、すごく感謝しています。

稽古中も演出家さんに、「最後の台詞、大事だからね」ってよく注意されていて、すごく難しかったんです…。

でも、初日の幕が開いてからは、あの台詞に対して何も注意されなくなって。それはたぶん、お客さまが入ったことによって、観せられる勢いが、私や他のキャストさんも変化したからだと思います。

今回は、このような状況下での稽古だったので、キャスト同士の心の近づけ方が本当に難しかったです。

「話しかけていいのかな?」っていうくらい、稽古場では演者1人ひとりがビニールシートで囲まれていたから。マスクを取った素顔は、舞台に上がって初めて見たというくらい、食事にも、もちろん遊びに行ったりもしませんでした。

…というか、素顔もあんまり見ていないっ!!

「扮装している時の姿しか、見ていないよね」って、話していたんです。"本当はもっともっと、しゃべりたい"という思いを、阻まれてしまったけれど…。でも、作品が終わってみたら、1人ひとりとの心の距離がこんなにも近くなっていて!

それは、この温かい作品が、私たちを繋いで、ひとつにしてくれたからだと思っています。

もちろん、1人ひとりの意識が高かったからでもあって、本番中にどんどん、どんどん仲良くなって。上辺だけじゃない関係性を作れたというか、いつもよりも深く皆と居られた感じがしています。

特に今回は、女子がふたりしかいなかったので、もうひとりの林愛夏ちゃんとも、本当に仲良くなりました。毎日連絡取り合っていたくらいだから、作品が終わって、会えなくなっちゃって、すごくさみしくて…。

久しぶりに、共演者の先にある「友だち」ができたと、彼女には感じています。彼女の方が年下ですが、いろんなことを教えてくれたり、彼女から学ぶこともいっぱいありました。

そして、アッキー(中川晃教)さん。アッキーさんが、本当に素敵なお人柄なんです。

--中川さんは、どんな方なんですか?

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