はい、そうなんです。

前2回の公演とは違う演出家さんということもあって、タイガー・リリー像も前回と全然違うので、また新鮮な気持ちでお稽古に入れるかなと思っています。

--タイガー・リリー役として、3度目の出演となるはずだった昨年の公演は、コロナの影響で全公演中止になってしまったので、今回の出演が待ち遠しいです。

ありがとうございます。無事に公演できることを願うばかりです。私はまだ経験していないけど、稽古をして、本番を迎えられないのはやっぱりツラいと思うから…。

--そうですね。舞台やミュージカル、ライブなども、作品に関わるいろんな人たちの頑張りが無になってしまうのは、やはりツラいことですよね。

そうですね。エンタテインメントの公演が、少しずつ、やっとできるようになってきたのに、ここにきてまた突然、逆戻りしちゃったから…。

ライブといえば、私はまだ昨年以降、一度もライブを観に行っていなくて。だから、声を出さずに観るだけのライブってどんな感覚なんだろうと思っているんです。

演劇は基本的に声を出さないで観るものだから、そこがまだ自分ではわからないところで。ライブへ行くお客さんは、声を出さなくても、ライブの一瞬、一瞬を観られる喜びは大きいと思うんです。でも、ライブは声を出したくて観に行く部分もあると思うから。

--佐江ちゃんが前回言っていたように、お客さんの声援があってこそ、ライブも完成するのかもしれませんね。

フォトギャラリー【本文未掲載分もあります】「ミラチャイ☆」連載 第39回

本当ですよね。

"大きな声で叫ぶ"って、いいことなんだって、今回ルーシーをやっていて思ったことのひとつです。

ルーシーという役のうえではあったけど、毎公演ガミガミと大きな声を出していたから、私自身、相変わらず悩みはすごくあったけど、公演中は本当にストレスがなかったんです。

だから、定期的に好きなアーティストさんのライブで、アーティストさんの名前を叫ぶって、日頃のストレスをどれだけ発散できているか感じることができました。

大人は普段、子どもみたいに自由に叫ばないじゃないですか!? 「大人なのに、うるさいよ!」って言われちゃう。

でもライブだけは、どれだけ叫んでも声援として許されるじゃないですか。観ている側から投げた「気」が、アーティスト側のパワーになって…

--さらに、アーティストさんにも感謝されます。

そう!!

「気持ちいいぜ! 声援のシャワー!!」

みたいな感じでWin Winの状況になれる。だから、声を出せないライブはキツイなぁって。大きな声を出すって本当に発散できるんだって、ルーシーは教えてくれました(笑)

でも、それが今一番やっちゃいけないことなんですよね…。難しいよなぁ。

--本当に難しいですね。エンタテインメントを思い切り楽しめる日が、1日も早くきてほしいです。最後になりましたが、改めて『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』完走お疲れさまでした。今回もたくさんのお話、ありがとうございました!

はい! ありがとうございました。

次回の更新は、2021/6/4(金)予定です。

撮影:山田大輔 スタイリング:藤井エヴィ ヘア&メイク:大場聡美

1990年8月13日生まれ。東京都出身。O型。AKB48のメンバーとして活躍。2016年4月1日に旧チームK特別記念公演でグループを卒業。『王家の紋章』、ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』、『TOKYO TRIBE』、ユーミン×帝劇vol.3『朝陽の中で微笑んで』、地球ゴージャス プロデュース公演 Vol.15『ZEROTOPIA』、『ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」Season2』などに出演。連載から生まれた書籍「これさえあれば。」が発売中。Official

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