"ありのままを生きている方"というのかな。

すごい視点で作品全体を見てくださっているんです。いつも舞台袖から客席とステージを見て、

"今日はここでお客さんが盛り上がった" "今日はここでは盛り上がらなかったな"

と、ちゃんとジャッジして、自分がスヌーピーとしてステージに出る時に、お芝居の受け身を変えていらっしゃったのは、本当にすごいと思いました。

"舞台に生きる" というのはこういうことなんだと、アッキーさんを見ていると思うんです。アッキーさんがスヌーピーという役と重なって見えるんです。スヌーピーの無邪気な感じとか、正解をたどらない感じとか…。

舞台に生きていると、稽古中からも感じていたんですが、本番に入ってからはさらに、プロ意識を強く感じました。

--「正解をたどらない感じ」というのは?

アッキーさんは、正解を作っていないんだと思います。今、その瞬間を生きているというか。

例えば私なら、自分の中で「これが基準かな」というものを作ってしまうんです。

--その時の状況を見て自分を変えていくというのは、また上のレベルですね。

そうですね。キャリアがあるからこそできることだと思うんです。

私自身、今回の作品で、もっとふざけられたり、生で感じたものを受け取れたりするシーンがたくさんあったけど、自分の中で「まだ変えちゃいけない」と思っているんです。そういうシーンでアッキーさんは、

「もっとやっちゃえばいいのに!」って言ってくださってたんですが、それ以上アドリブでやっても、やり遂げられる自信もなくて…(汗)

アッキーさん以外のスヌーピーが想像できないくらい、素敵すぎました。人当たりも本当によくって、皆に優しくて。すごい方なのに、同じ目線でしゃべってくれて。もちろんアドバイスもたくさんしてくださいました。

ご一緒できて嬉しかったですし、また違う作品でご一緒できるように、私もさらに上を目指して経験を積んでいきたいと思います。

--中川さんはスヌーピーとして、"人間ではない役をどう演じるのか"も、とても楽しみに観劇しました。

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