稽古に入ってから衣装、ヘアメイクに変更があって、つい先日も、“衣装パレード”といって、衣装合わせをする機会があったんですが、その時にさらに変わりました。なので、本番ではまた違っているかもしれません。

今回変わったのは、衣装だけじゃないんです。リリー自身のイメージも、私がこれまで二度演じたリリーとは違っていて。

今までのリリーは、仲間たちの先頭に立つ、長(おさ)をイメージした役柄だったと思うんです。動きやお芝居も、長を意識していました。

ですが今回は、例えばリリーが最初に登場するシーンでは、“子どもの世界”をイメージしたダンスになっています。これまでのかっこいいダンスというよりも、リリーやその仲間たちが“ごっこ遊び”をしているような動きになっているんです。

--確かにこれまでは、かっこいいイメージがありましたよね。

言いすぎかもしれないけれど、笑い顔を見せてはいけないというか。クールで、かっこよくて、凛々しいリーダーが、リリーだったと思うんです。

前に二度、リリーを演じましたが、“ピーターパンにどう接すればいいのか”が、自分としてもすごく難しい課題のひとつだったけれど、今回は、それを気にせずに「二カッ」と歯を見せて笑ってもいいくらいの役柄で。

ピーターと同じ年頃の子どもとして、無邪気で活発な“子どもリリー”を作り上げているところです。

“子どもリリー”というのは、稽古が始まってから変わったことではなくて、去年のアー写(宣材写真)の時から、すでに言われていたことなんです。これまでのリリーとは、また違って新鮮です。

--どう変わっているのか楽しみです。本番まで、ひと月を切りましたね。

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