真逆です。”陰”と”陽”くらい違いました。

もちろん人間は、陰と陽のどちらの部分も持っていると思うんです。私もこんなに元気にしゃべっていますが、家に帰ると、無音の中でジッとしている陰の部分もあります。

でも、ひとりの人の中に、陰と陽の二面性があったとしても、人に見せているのは、ある一定の面なんじゃないかと思うんです。例えば私なら、陰の部分はあっても、人に見せているのは陽の部分だけで、陰になるのはひとりでいるときだけ。

私と友だちがお会いした人は、陰と陽の両方を他人に見せているから、どちらも嘘じゃない”その人”なのだろうけど、私にとってはとても不思議に思えて。

ひとりの人が、こんなにも違う面を持っているなんて。人って、おもしろい…、おもしろくないですか!?

--とてもおもしろいですね。ある人から見ると、この面はすごく見えるけど、この面は見えない。でも、別の人から見ると、また違った面がよく見える。

誰が見るかによって、その人の際立つ部分が違ってくるのかもしれませんね。確かに、モノを見るときもそうですよね。立ち位置によって、見え方が違うのと同じですね。

私の場合、どこに行っても「元気だね」「明るいね」って人から言われるので、自分でもそう思っているし、「元気だね」って言われたら、「そうなんです」って答えるんです。

でも実際に、私が憧れるのはミステリアスな面だったり、”陰”の印象の人なんです。

役者さんでも、魅力的で素敵だなって思うのはミステリアスな人。私が友だちになりたいと思うのも、元気で明るい人よりも暗い”陰”の部分を持った人なんです。

「この人は、心に何かを抱えているんじゃないかな」「人には見せていない部分があるんじゃないかな」って思うと、その人の心のドアをこじ開けて、どうにか本当の姿を見たくなっちゃう。子どもの頃からそうなんです。

実は最近、「元気だね」「明るいね」って人から言われ続けた私が、「すごく陰だね」って言われたんです。会ったばかりの人に「家では落ち込んでいそう。陰キャでしょう?」って言われて。

「陰に見えましたか?! 私が? 見抜いてくれて、ありがとうございます!」って、すごく嬉しくなっちゃって(笑)

「本当の自分って、何なんだろう」って、特に最近思うようになったのは、こんな私を「陰キャ」だと見抜いてくれた人がいたことや、あるひとりの人に対して抱く印象が、人によって全く違ったりしたことが続いたからなんです。

陰と陽、月と太陽。自分はずっと「太陽」だと思っていたけれど、もしかしたら「月」なのかもしれない。

自分の直感が外れてしまったのもショックだったので、2022年はまず、鈍った直感や感覚を取り戻したいですね。

--「本当の自分って、何なんだろう」に対する答えは、簡単にはわからないし、一生かけて見つけるもの…、というか、一生かけても見つからないかもしれませんね。

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