――アジアの伝統音楽からジャズ、クラシック、ポップス、プログレまでジャンルの垣根を越えた楽曲編成も魅力です。西洋音楽と東洋音楽が見事な配分で交わっていく。まさに梁音楽のキーワードでもある「ノーバウンダリー(越境)」という物語が綴られていく。
「ノーバウンダリーとは、『俺達は境界を超えてるよ!』なんて話では全然なくて、先入観と固定概念で線を引かれてしまった部分、そこは意識せずいろいろやってみようぜということなんです。しかし、まぁ言うは易しでオリンピック事業や国を越えての事業になると、実際それに伴う労力はハンパないんですが(笑)。ただ、開かれた可能性を発揮する場所やチャンスを自分に与えてくれるというのであれば、培ってきた経験を含めて全力を尽くします。その連続が違う地平線が見えたりするんです。気がつくとどんどん次に向かって一歩踏み出している感じで、もはや健全な中毒状態ですね(笑)。素晴らしいミュージシャン仲間と、スタッフと、そして皆さんと一緒に“超えて”いきたいと思っています」
――最後に今回のライブについてコメントをお願いします。
「僕はライブもしますが、恐らく他のミュージシャンの方に比べ演奏している時間よりは作曲し制作している時間が圧倒的に多いと思います。だからではないのですが、スタジオや制作部屋にこもり懸命に作り込んだものを、晴れてそれをライブで演奏する時が実は一番幸福な瞬間に感じるんです。また、ライブ演奏することで、一度作り上げた音楽がまた違った形で目の前に現れ、参加するミュージシャンによってそれが変化、成長していく様を感じることが幸せです。今回の公演もそんな瞬間が作れればと思っていて、全体に緩急自在&ダイナミクス幅の大きい一遍のミュージックジャーニー的公演にしたい。もちろんクリスマスでもあるし、特別なライブにしたいと思っています。公演楽しみにしていて下さい。クリスマスイブにお会いしましょう!」
▼梁邦彦(りょう・くにひこ)
日本医科大学卒業後、浜田省吾のバックバンドとして活躍。’96年ソロデビュー。’02年の釜山アジア大会のメインテーマ『Frontier!』で一躍人気を得て、’13年には韓国大統領祝賀式にてアリランを新構築した『アリランファンタジー』を披露、その後、‘14年のソチ冬季五輪閉会式音楽監督、’18年の平昌冬季五輪開幕式音楽監督など国家プロジェクトに参加。また、『十二国記』('02)、『英國戀物語エマ』(‘04)『暁のヨナ』(‘14)などのアニメ、『デッドヒート』(‘95)『アゲイン 28年目の甲子園』(‘16)など映画劇伴も手掛ける。’13年より韓国・済州島にて音楽フェスティバル「Jeju Music Festival」のオーガナイザーも務めている。10/27に平昌冬季五輪を記念したアルバム『Echoes for PyeongChang』を発売。
ライブ・チケット情報 ★チケット発売中
「梁邦彦 UTOPIA 2017 Xmas Special supported by ぴえろ、オーディオテクニカ」
2017年12月24日(日) 17:00開場 17:30開演
東京グローブ座 全席指定 7,000円(税込)
※未就学児童入場不可
問い合わせ:DISK GARAGE 050-5533-0888(平日昼12:00-19:00)
チケットぴあ 0570-02-9999
Pコード:341-602