今も100年前とあんまり変わっていないなって思う
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瀬川丑松が生きた時代から、100年余の歳月が流れた。それでも、この国には、人種、身分、性別、さまざまな差別が今も根づいている。
「映画の中でも(石橋)蓮司さんが石を投げられていましたけど、それと同じようなことが今もTwitterやいろんなところで起きている。そういうのを見ていると、あんまり変わってないなって思いますよね。猪子先生も『差別がなくなることはない』と言ってましたけど、その通りだなって。人間に欲望がある限り、差別や争いがなくなることはないのかもしれない」
“差別のない世界”は、今はまだ理想論でしかない。“優しい世界”なんてユートピアだろう。それでも、個人の小さな革命があちこちで起きて、それがどんどん広がっていけば、いつか社会そのものを変える大きな革命へとつながっていくのかもしれない。
その一歩として、私たちに必要なものは何か。その最後の問いに、間宮は「なんですかね……」と沈思し、じっくり時間をかけたあと、ひとつひとつ言葉を探り当てていくように、こう話してくれた。
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「この作品で言うと、明らかに土屋銀之助(矢本悠馬)という役がいちばん優しいですよね。でもその土屋先生も勝野先生(七瀬公)から見たら優しくはない。誰かにとっての優しさが、別の誰かにとっては優しくないということは、よくあると思うんですよ。
そう考えると、人に優しくするって、すごく難しい。だからせめて今僕たちにできることは、自分にとって優しくありたい人に優しくすることなのかなって。
もちろん、それに対して嫌悪感を抱く人もいると思います。でも、すべての人にわかってもらうのはやっぱり難しい。だから、せめて自分にとって大切な人を一人ひとりがちゃんと大切にできたら、もしかしたら何か少しは変わるんじゃないかなという気がしています」
映画『破戒』は公開中。
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