さて、全体としてみると今回の公演にはズバリ「テニミュ」のエッセンスがギュッと凝縮されていると言えるでしょう。漫画から抜け出してきたキャラクターを再現するだけではなく、キャラクターの思いやチームの絆を歌、お芝居、ダンスの三本柱で表現し、ミュージカルの楽しさを目一杯引き出す。さらに、照明や音、セリフを駆使して手に汗握るテニスの試合を舞台上に再現。これによって「テニミュ」という新ジャンルを創り出しているのです。

 
 

ちなみに、筆者は5年前1stシーズンの同全国大会 氷帝公演(ミュージカル『テニスの王子様』The Imperial Presence 氷帝 feat. 比嘉)も観たのですが、個々のキャラクターやチーム同士の感情の流れがより分かりやすく、自然になったことで、試合にグッと引き込まれるような印象を受けました。

楽曲や照明などの演出も2ndシーズンではパワーアップ。「原作に忠実」という前提はそのままに、初めての人には優しく、古参ファンも唸らせる。この伝統を守りつつも、挑戦を続ける姿勢こそが、10年続いてきた秘訣なのです。

 

座長の小越勇輝自身「テニミュの魅力の1つである〝熱〟がひしひしと感じられる公演」と太鼓判を押すこの公演。9月29日(日)の大千秋楽まで、2ndシーズン最長となる73公演を駆け抜ける彼らの「熱」を、ぜひ劇場で体感してください。

 

 『テニスの王子様』全国大会 青学vs氷帝

<開催日>
東京:2013年7月11日(木)~28日(日)(終了)
大阪:2013年8月7日(水)~18日(日)
仙台:2013年8月23日(金)~25日(日)
福岡:2013年8月29日(木)~9月1日(日)
名古屋:2013年9月4日(水)~8日(日)
東京凱旋:2013年9月19日(木)~29日(日)

<劇場>
東京:TOKYO DOME CITY HALL
大阪:大阪メルパルクホール
仙台:名取市文化会館 大ホール
福岡:キャナルシティ劇場
名古屋:日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
東京凱旋:TOKYO DOME CITY HALL
チケット料金5,600円(全席指定/税込み)

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(c)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト
(c)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会