——子どものどんな変化が期待できますか。

なつこ先生「例えば、こんな声が集まっています」

・赤ちゃんの喃語(なんご)のような発音だった子が、はっきり話せるようになった
・全く言葉が出なかった子が言葉を話せるようになった
・指差しをしなかった子が、するようになった
・相手に伝わるように話せるようになった
・吃音のある子が、学校で以前よりスムーズに朗読ができるようになった

——教室では実際にどのようなことをしますか。

なつこ先生「1回のセッションは30分~45分くらいで、お子さんの状況に合わせて、プログラムを組みます。

未就学児なら2~3歳の子が多いですが、実は年齢制限はあまり無くて、2歳~18歳位まで対応できます。個別セッションが多いですが、グループセッションを行っているところもあります。

果物の形をしたマラカスや、絵のついたカードを使って、先生のピアノに合わせて、歌いながら言葉を学びます。

「ひらがなの歌」や「時計の歌」などの他、時には、人気のある絵本の読み聞かせをしたり、とても楽しいものですよ。子どもには楽しいことが一番です。ママも一緒に参加していただけますよ」

——印象的なエピソードがあれば教えてください。

なつこ先生「リトミックのレッスンにいらした1歳後半の子で、ママは言葉の成長に加えて、落ち着きのなさにもお悩みでした。

実際に、リトミックでは走り回ってしまうようなことがあったのですが、ことば音楽療法2回目のときに、好きな食べものをテーマにしました。すると、じっと集中して、今まではしなかった「指差し」をするようになったのです。

自分から「これは、おにぎりだよ」と伝えたかったようで、絵を指して「おにぎり」と言おうとしているのがよくわかりました。

言葉は、相手に伝えようとする気持ちが一番大切なものです。「伝えたい」という気持ちから、発語がはじまります。

この子の場合、その気持ちが指差しや音として現れたことが、よかったなと思いました」

——悩むママたちにメッセージをお願いします。

なつこ先生「私もいま子育て中で、これまでも子供の発達に悩んだり不安に思うこともありました。

そんなとき、一人で考えたりネットで調べたりするよりも、いろいろな場に出かけて、いろいろな人の目で子供を見てもらうのがいいと思います。

行政の子育て支援センターや、児童館、ことばの教室など、重く考えず、気軽に出かけてみてください。私自身もそうしてきたことにより、前向きに考えられて、後悔せずに済んだと思っています。

子供にとって、何が刺激になるのかはわからないものです。ことば音楽療法が、お悩みを解決する、手段のひとつになればと思います」

取材協力:ことば音楽療法士 発達支援・英語リトミック講師 中山奈津子氏

 接客コンサルタント。ひとり一人の魅力を輝かせる接客マナーの専門家。資生堂ビューティコンサルタント、キッザニア東京スーパーバイザーのキャリアを経て、講師として活動。女性視点の丁寧さあふれる接客術は「すぐに実践できる」と高い評価を得ている。述べ3000人以上の指導経験を持ち、幅広く支持されている。