子どもの失踪や誘拐、事故などのニュースは絶えません。子どもが一人で通学したり、外出したり、家族とおでかけしたりする中では、危険が常につきまとっているのです。
子どもに事前に予防策を伝えたり、親子で危険を予測したりすることは、子どもを不審者や事故から守る助けになりそうです。
そこで今回は、元刑事で、現在は防犯専門家として全国で講演活動などを行っている一般社団法人日本刑事技術協会 理事の森雅人さんに、子どもの外出時の安全対策と防犯アイテムについて教えていただきました。
近年多い連れ去り・誘拐のパターンは?
まずは最近の状況について確認しておきましょう。では、どんな連れ去りや誘拐のパターンが多いのでしょうか?
森雅人さん(以下、森)「連れ去りは、誘拐など長時間にわたる連れ去り事例の発生も散見されますし、ショッピングモールのトイレなどに連れて行き、わいせつ行為を行うなど短時間の連れ去りも発生するなど、被害児童の心身に重大な悪影響を及ぼす卑劣な犯罪もたびたび発生しています。
また、小学生以上になると、SNSやオンラインゲームを通じて知り合った相手にそそのかされて家出をしてしまうケースも近年増えています」
こうした近年の状況を受け、保護者は子どもに安全教育を行う必要性が増しているといいます。
森「子どもを狙う不審者は、現実世界の中にいるのはもちろんのこと、今の時代はインターネットを通じて子どもを狙う不審者もいます。
現実世界の安全教育を行うのはもちろん、早い時期からネットリテラシーやゲームリテラシーに関する教育も必要だと思います」
一人でSNSやゲームで遊べる年齢になったら、ぜひインターネットやゲームについての安全対策も考えておきましょう。