トレーニング時間は、どのように確保しているのか?
毎月、一般的には300kmほどを走るという小野さん。6~9月は大きな大会があるので、その走行距離は500km程にもなるそうです。では忙しい仕事の合間で、どのようにしてトレーニング時間を確保しているのでしょうか?
「基本的に、走って移動します。通勤時間や、どこか予定がある場所への移動をランニングに変えるんですよ。あとは、ほとんどの週末にレースを入れて、必然的に走る距離を稼いでいます。」
幸いにも仕事はインターネット環境があればできるため、メールなどは走りながらスマートフォンで処理することも多いという小野さん。簡単なことのように話しますが、移動では必要なものを全て背負わなければいけませんし、仕事先などからの理解も必要でしょう。これだけで、小野さんの走ることに対する熱意が感じられます。
そんな小野さんに、次なる目標レースについて伺いました。すると、
「60時間で330kmを走る沖縄本島1周クレージーランと、北米で行なわれるHardRock100mileはエントリー済みです。あとは7大陸でウルトラマラソンを制覇するために、オーストラリアで最低100マイル以上のレースを走りたいですね(笑)。」
という驚きのコメント。実はお話を伺った直後にも、ブラジルで行なわれる『ジャングルマラソン(254km)』に行くのだとか。時間を無駄なく効率的に使い、また仕事においても周囲から信頼を得ているからこそ、こうしたチャレンジが出来るのでしょう。
「走る」ことと「ビジネス」の共通点
ビジネスとマラソン、いずれも自分にとって大切なものだと話してくれた小野さん。一見すると全く関係のないこの2つについて、自らの考える3つの共通点を教えてくれました。
1)誰かから設定された訳でなく、自分自身で設定した目標に対して努力を積み重ね、結果へと向かっていく点
2)結果を出し続けていくには長期の努力が必要である、一喜一憂しそうな短期的な成功・失敗に左右されず、自分のマインドをコントロールしていく必要がある点
3)自分のチャレンジや成長により、周囲の人もチャレンジングかつポジティブな生き方へと影響され、その成長に貢献できる点
小野さんは、走り始める前から既にトップビジネスマンとして活躍しています。その考え方やマインドが、マラソンと繋がったのでしょう。走ることは、小野さんにとってビジネスにも良い影響を与えているように感じます。
ビジネスマンに大切なのは小さなチャレンジの積み重ね
そんな小野さんに、変化の激しい今を生き抜くため、ビジネスマンに必要なことを伺ってみました。
「できる・できないといった自分の既成概念にとらわれず、自分がチャレンジしてみたい本心に従い、まず具体的なアクションを積み重ねていくことですね。そしてチャレンジするからには、中途半端ではなく全力で取り組むこと。さらに、それをできる限り発信することが大切です。」
まさに、日々チャレンジを続ける小野さんだからこそ説得力のある言葉です。
「小さなチャレンジでも、全力で取り組めばたとえコケた時でも学ぶものが多く、達成した時の喜びが大きいものです。最初は小さなチャレンジでも、それが自信に繋がり、徐々にチャレンジを大きくしていける。そしてその体験から得られる自信は、仕事にとどまらず生きていくうえであらゆる面での自信に繋がっていくはずです。」
生き方や価値観が多様化する中では、誰にどう見られるかという視点や、あるいは世間一般やこれまでの自分の中で持っている『既成概念』ではなく、自分が何をしたいか、どう生きたいかが大切。そこに向かってチャレンジしていく中で、他人ではなく自分としての生き方や価値観が創られていくのだと、小野さんの考えを教えて頂きました。