おすすめの訪問時間は平日の午前中

それにしてもCGVやMEGA BOXなどのシネコンしか知らない韓国の若者たちは、この空間を映画館として認識できるのだろうか?

私と代表だけがキョロキョロしながら興奮しているが、他の客はコーヒーとスイーツ、おしゃべりに夢中である。

彼らの話し声が大き過ぎて、少し、いや、かなりうるさい。月曜日の夕方にも関わらず8割がた席が埋まっているのだ。オープンしてまだ2カ月ほどしか経っていないせいもあるだろう。

私たちはここに強く映画館を感じるので、「上映中はお静かに」と言いたい気分だ。次回は平日の午前中に来たい。

日本のみなさんには、近くにある京東市場新館の地下食堂街で朝食をとってから、スタバに来ることをおすすめしたい。

京東市場新館、地下食堂街。カウンター席ばかりなので一人でも利用しやすい
京東市場新館、地下食堂街で食べた石焼ビビンパ
京東市場新館、地下食堂街で食べたソンジクッ(牛の血の煮凝り入りスープ)

地下食堂街はいわばレトロなフードコートで、田舎に行ってもなかなか見られない大釜でスープを煮る光景が見られる希少な空間だ。

鄭銀淑:ソウル在住の紀行作家&取材コーディネーター。味と情が両立している食堂や酒場を求め、韓国全土を歩いている。日本からの旅行者の飲み歩きに同行する「ソウル大衆酒場めぐり」を主宰。著書に『美味しい韓国 ほろ酔い紀行』『釜山の人情食堂』『韓国酒場紀行』『マッコルリの旅』など。株式会社キーワード所属。