皆さんの自由に観てもらいたい
――お互いの「ここは見どころ」という部分を教えてもらえますか。
上杉:天使には1話から最終話まで一貫した姿勢がありつつ、その中でも少しずつ変わっていく心境がとても細かく、丁寧に表現されています。そこは監督が寄りの画で撮っていることも多いので、その表情の違いには注目していただきたいです。最終話を観たあとに、1話を観返すと全然違って見えると思います。
あとは二人一緒のシーンが多い中で、一緒ではないシーンは、お互い相手には見せていない表情も出てくるので、そこも見どころだと思います。
西村:幸紀が一人のシーンはすごくカッコいいとスタッフさんから聞きました。僕はそこは見れていないので楽しみにしています。
あとは天使が幸紀に対してジョークを言ったり、いじったりすることがあるんですけど、そのときに出る幸紀のふとした表情が、僕が柊平くんをいじったときにする表情と同じことがあって(笑)。
上杉:幸紀じゃなくて、上杉が出ちゃってる?(笑)
西村:(笑)。1話に1回ぐらいずつコミカルなシーンがあるので、そこも楽しみにしていただきたいです。その表情も1話と最終話では違っていると思います。
最初の頃は「生意気だな、こいつ」みたいな表情なんですけど、後半になると幸紀は天使がこう言うだろうなというのがわかってきているから、ちょっとうれしそうにも見えるんです。そういう息の合った二人も出てきます。
――お二人は幸紀と天使はどんな関係性だと思いましたか。
西村:捉え方は人それぞれなので答えを出したくないというか。僕らが言うことで、視聴者の方がそれが頭に残って観ることになってしまうと思うので。皆さんの自由に観てもらいたいです。
上杉:皆さんが観終わったときにそれぞれどう思ったかがすべてのような気がします。それこそ、原作の感想レビューとかを読んでいても、僕が思った感覚とは少し違っていたんですよね。
それこそ今、生きる活力がある人が観るか、無い人が観るかによっても違うと思うし、天使サイドから観るか、幸紀サイドから観るかでも違うし。この二人の関係に名前は付けづらい。
西村:それに原作とドラマでもまた違うと思うので。原作は絵だけど、ドラマでは僕たちの動きや目線、セリフの言い方や呼吸の仕方によっても印象が変わる部分もたくさんあると思うんです。だからこのドラマなりの関係性ができたと思っています。
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一つのソファーに並んで座ってインタビューに応えてくださった上杉さんと西村さん。お互いの顔を見ながら笑い合う場面も多く、歳の差を感じないとてもナチュラルでいい関係性が感じられました。
そんなお二人が演じる幸紀と天使がどんなふうに表現されているのかますます期待が高まります! 少しずつ変化していく二人の関係性と、明かされていく過去――感涙必至の物語を最後まで見届けていただきたいです。
作品紹介
ドラマ『ワンルームエンジェル』(全6話)
2023年10月19日より 毎週木曜 深夜1:29よりMBS、他にて放送
「TVer」「MBS動画イズム」で見逃し配信1週間あり、「Hulu」では1話から最終話まで見放題独占配信