メンバーにも観てもらいたい気持ちが強いです

©2024「言えない秘密」製作委員会

――本作では湊人がピアノで挫折をする姿が描かれていますが、京本さんは音楽活動において難しさや苦労を感じたことはありますか。

10代のころ、声変わりで苦戦を強いられていたころのことですかね。あれはしんどかった(苦笑)。当時の時代背景的に(声変わりをしていることを)言えなくて、それまで通りにめちゃくちゃ高いパートを割り当てられるんです。

心の中で「声変わりが始まっとんねん!」って思いましたけど(笑)、それでも無理をして歌うから、本番で声が裏返ってめっちゃ怒られたりしていました。

――それはどのように乗り越えたのですか。

乗り越え方がわからなくて、ただただしんどいって思っていました。でも声変わりは時期が来たら終わるので、終わったときに、奇跡的にまだ高い声が出ていたのは良かったです。

高音を失っていたら、魅力ゼロになっていたと思います(笑)。そこは一つ、救われたところです。音楽や歌を嫌いにならずにいられた理由になっていると思います。

――京本さんは親しい間柄の人との間に“言えない秘密”はあってもいいと思いますか。

難しいですね。親しいからこそ、相手の価値観や感性をわかっていて、「これを言ったらたぶん心配させるだろうな」とか、「これは理解されないかも」の塩梅もわかるから、敢えて言わないということも生まれるのかなとは思います。

お互いの関係性を変えないため、相手を困らせないために、優しさから言わないってことはあるかと。

逆にまだそんなに親しい関係性でなくても、一つ、共通で理解しあえるものが見つかると、「これをわかってくれるのであれば、今まで誰にも言ったことがないけど、これもわかるかな?」と思って言うこともあります。

そこでまた理解しあえると、出会ってからの期間は短くても深くつながれたり。初めて打ち明けるのがこの人だってことが不思議になることもありますね。

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――SixTONESのメンバーには秘密はありますか。

意識的に秘密にしていることはないですけど、「そういえば、言ってなかったな」みたいなことはあるかもしれないです。それは、メンバーそれぞれにみんなあるんじゃないですかね。

――メンバーとの関係性は、年を重ねるごとに変わってきていますか。

変わってきていますね。いい意味でメンバー間の関係性としては丸くなってきています。昨日もメンバー数人でご飯に行っている写真がグループLINEに送られてきて、行けなかった人は、それにコメントをしたり。普段の関係性はどんどん良くなっています。

でも、逆に外側、パフォーマンスを含めて、皆さんに見せる姿はより尖っていきたいです。やはりライブ後とか、体力の衰えを感じることもありますけど(苦笑)、それに反して尖っていければと思っています。

――お互いのソロ活動について話しますか。

しますね。6人で一緒に取材をする日に、「今、あの作品撮ってるの? どうなの?」とか、「いつクランクインするの?」と、そういう会話はよくしています。

共通の共演者も多いので、「(上白石)萌音ちゃん、こっちの現場にもいるよ」や、「琴音ちゃん、今、そっち(田中樹が出演中のドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』)で一緒でしょう?」とか。

ジェシーは『お迎え渋谷くん』を観てくれていて「1話から展開早くない?」と、感想を伝えてくれました。

――本作はまだメンバーの皆さんは観ていないんですよね?

(取材時は)誰も観れてないです。ただ今回は主題歌がSixTONESの「ここに帰ってきて」で、この曲も込みで作品という気がするので、メンバーにも観てもらいたい気持ちが強いです。

(松村)北斗は自分が出ている作品を「観てね」って言ってこないから、観てほしいって言うのは少し恥ずかしいですけど(苦笑)。ジェシーは観に行ってくれそうな気がします。

――作品の世界観に合った素敵な主題歌だと感じました。

この間、ミュージック・ビデオの撮影もしたんですけど、(森本)慎太郎が「きょも、こんないい曲を持ってきてくれてありがとう」って言ってくれたり、みんな気に入ってくれていて。だから映画を観たら、より好きになってくれるんじゃないかなって気がしています。