「脱炭素×子育て・スポーツ」で子どもの体験格差を解消し、地域へ還元する“福知山モデル”へ

京都府福知山市は、環境省が全国から約100か所を選定する「脱炭素先行地域」(第7回)に選定されました。北近畿エリアでは初(兵庫県豊岡市も同時選定)、京都府内では京都市に次いで2件目の選定となります。
選定されたのは、福知山市と10の共同提案者による取り組み「脱炭素×子育て・スポーツのまちづくり~地域脱炭素事業を通じた子どもの体験格差の解消~」です。
昼は地元の事業所、夕方・休日は総合スポーツクラブで働く「地域課題解決型複業」モデル、また未利用地を活用した再生可能エネルギー導入と、その収益を子どもの体験機会創出等に還元する地域共生型再エネモデルが評価されました。
今後、2026年度から2030年度までの5か年で計画を進めていくことで、ゼロカーボンシティの実現に挑戦していきます。

<2月20日 記者発表会>福知山市長 大橋一夫と、共同提案者の皆さん
環境省 脱炭素選考地域評価委員会による評価
1 市民の参加・理解を促す市民出資型太陽光発電設備や農業者のニーズ等を踏まえた角度可変型営農型太陽光発電設備を導入する等、地域の理解を得ながら再エネ導入を推進する地域共 生型再エネを促進するモデルを構築する点。2 「地域課題解決型複業」の展開による子どもの体験機会の創出等を脱炭素と同時に推進する点。
本取り組みの3つの特徴
1. 【ハード整備】未利用地・農地を活用した「地域共生型」再エネ導入福知山市夜久野エリアの養豚団地跡地に、市民出資を活用したオフサイト太陽光発電設備(約2.6MW)を設置し、生み出された電気を地域で活用します。また、作物の生育に合わせて日射量を調整できる「角度可変型営農型太陽光発電設備(ソーラーシェアリング:約1.57MW)等」を導入し、営農と発電が両立するモデルを展開します。
・導入予定規模: 約4.17MW
・CO2削減見込み:2,210.1t- CO2/年
※上記は申請書上の数値

市民出資を活用した太陽光発電 (三段池公園総合体育館)
2. 【ソフト事業】「地域課題解決型複業」で部活動の担い手を確保
子どもの体験機会の創出等をめざし、日中は地元の事業所、夕方・休日は総合スポーツクラブで部活動指導員として雇用する「地域課題解決型複業」モデルを展開します。これにより、脱炭素事業と連携しながら持続可能な地域スポーツ環境を整備します。

地域ですでに実施されている地域課題解決型複業モデル事例
3. 【地域還元】収益を「子どもの未来」へ再投資
再エネ売電による収益の一部は、地域課題の解決事業に還元します。具体的には、子どもたちのスポーツ・文化体験の支援や、学びの機会の拡充など子どもたちの体験格差の解消に充てられます。脱炭素の取り組みが、直接的に市民生活の質(QOL)向上につながる仕組みを構築します。
■福知山市の「脱炭素まちづくり」コンセプト
『子どもが育つ中で重要となる各ライフステージを、脱炭素でアップグレードする』
■ 共同提案者(順不同)
たんたんエナジー株式会社一般社団法人福知山ユナイテッド
京都北都信用金庫
株式会社京都銀行
プラスソーシャルインベストメント株式会社
学校法人龍谷大学
京都府地球温暖化防止活動推進センター
株式会社タカハシ
株式会社佐々木
リビタス合同会社
■ ロードマップ(予定)
2026年度:事業詳細設計など2028年度:発電開始、地域還元事業本格稼働
2030年度:計画エリア内の民生部門の電力消費に伴うCO2排出実質ゼロ達成
■ 市長コメント
今回の選定は、これまで積み上げてきたものをさらに飛躍させ、プラットフォーム会員をはじめとする地域の皆様と連携して、先進的なモデル事業を推進し、横展開を図っていただけるような大きな起爆剤になると確信しています。今日がスタートです。持続可能な福知山を残していくために、地域と一体となった新しいまちづくりの形として、地域脱炭素に挑戦していきます。― 福知山市長 大橋一夫
脱炭素先行地域とは

■概要
2050年カーボンニュートラルに向けて、民生部門(家庭部門及び業務部門その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や熱利用等も含めてその他の温室効果ガス排出削減についても、日本全体の2030年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現し、「実行の脱炭素ドミノ」の モデルとして環境省が選定する地域。
2025年度までに少なくとも100か所の選定をめざし、2022年度から環境省が公募していました。
■選定自治体数
第1回(2022年)~第6回(2025年)の募集までで、全国40道府県119市町村の90提案(2025年9月11日時点)が選定。今回(第7回)は4県14市町の12提案を選定し、合計102の提案が選定されました。
今回の選定で、環境省が目標数としていた約100か所に到達し、第7回が最後の募集でした。
環境省「脱炭素先行地域」HP
https://policies.env.go.jp/policy/roadmap/preceding-region/
■環境省による選定証授与式

日時:2026年2月26日(木) 午後5時30分~午後6時45分
会場:有楽町朝日ホール (東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)
出席者:大橋市長、共同提案者
内容:
・開会挨拶
・脱炭素先行地域評価委員会座長挨拶
・選定証授与式(提案ごとに選定証授与、代表者コメント及び写真撮影)
・閉会挨拶
・全体写真撮影
福知山市のエネルギー・環境事業の歩み
●2015年3月・「福知山市再生可能エネルギー活用プラン」を策定
●2017年8月
・福知山市再生可能エネルギー事業化検討会議の設置
●2018年3月
・福知山市における再生可能エネルギー事業の推進に関する提言書を受理
公共施設での太陽光発電事業など本市のポテンシャルを活かした再エネ事業等について提言
●2018年11月
・龍谷大学から本市に対し、再生可能エネルギー事業推進に関する連携提案
地域新電力会社の設置及び活用の提案 ⇒同年12月10日にたんたんエナジー株式会社が設立されました。
●2019年1月
・地域貢献型再生可能エネルギー事業の推進に関する協定の締結(5者協定)
・協定締結者 京都北都信用金庫、たんたんエナジー株式会社、プラスソーシャルインベストメント株式会社、 龍谷大学地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)、福知山市
●2020年4月~
・公共施設への再生可能エネルギー由来電気の供給開始(福知山城など)
●2021年2月
・2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を表明
●2021年~2023年
・5者協定に基づき、市民出資を活用したオンサイトPPA事業を合計7箇所で実施
2021年⇒三段池公園総合体育館、武道館、学校給食センター
2022年⇒南陵中学校、夜久野支所
2023年⇒桃映中学校、三和荘
●2023年3月
・「福知山市エネルギー・環境基本計画」を策定
・基本計画に基づく主な取組
公共施設への再生可能エネルギー電力(市エネ100 電力)のさらなる導入
再生可能エネルギー設備の整備推進
公用車のEV(電気自動車)化
●2024年12月
・「持続可能なエネルギー・環境共創プラットフォーム」を設立
・プラットフォームの参画主体
市民・団体・企業・商工団体・金融機関・教育/研究機関など
・目的
環境保全や再生可能エネルギー事業を、地域全体で推進する体制づくりの構築
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