2019年新卒社員が入社する今日この頃、2020年の新卒採用は既に始まっています。
「社会人になってもバンギャルを続けるには、どんな仕事に就けばいいの?」「いつもライブハウスで見かけるあの人は、一体どんな仕事をしているの?」
そんなあなたの疑問が解消されるかも。あなたも社会人バンギャルさんへの"OG訪問"にWeb参戦!
後半には、V系ライター"神谷敦彦"としても活動している採用情報のコンサルタント、佐野創太さんによる就職活動アドバイスもあります。
◆CASE1 花さんの場合
cali≠gariやMUCCがきっかけで、ライブに行くようになった花さん(仮名)。都内にある私立の高校から大学へエスカレーター式で進学し、そこから学年が上がるごとに遠征の数も増え、 “本命バンド”だけでなく、色々なバンドのライブにも足を運ぶようになりました。
忙しくバンギャル活動をしていた彼女ですが、現在は都内の某企業で事務職をしています。就職活動はどんなものだったのでしょうか?
就活中もライブに行っていい? 遠征は?
「就職活動は、 “すごく良い企業に就職したい”とは考えていませんでした。かといって、なんでもいいというわけでもなかったので、就活サイトに登録したり、SPIの参考書買ったり、大学にある就活の事務局に行ってみたりとか、最低限のことはやっていましたね。就職氷河期でもない、逆に売り手市場でもなかった時期だったので、数打ちゃあたるかなと。
エントリーシートは40社くらい出して、一次選考は20社くらい受けました。みんなが知っているような大手企業とか、ちょっと面白そうだなって思う企業、規模の大小含めて色々な会社を受けました。
正直、そこまでやりたいこともなかったので、条件や福利厚生の面、勤務地とかで選びました。あと、絶対に営業は向いてないと思ったので、営業は避けました(笑)」
やりたいことがない中でも、エントリーシートや面接で自分のアピールをしないといけません。花さんはどうやって面接をくぐり抜けたのでしょうか?
「若干盛りました(笑)。完全に嘘ではないけど、1を10にするみたいな。そういう感じでやってました。自分の持ってる1を、受ける企業の仕事に沿って、変えていった感じです。その後、何社かは選考が進んで、最終的には最初に内定をもらった企業に就職しました」
ちなみに、就活の間でもライブは行っていたのでしょうか?
「行ってました(笑)。でも遠征はさすがにやめましたね。あとは、対バンイベントは控えて、本当に行きたいバンドのワンマンに絞っていました。ライブって1回きりだから、就活を理由に行かないでいると、あとで後悔すると思ったんです。だから、自分の中でワンマンだけは許可しました(笑)。
そうそう、就活期間中に、好きだったバンドのメンバーの脱退が決まったんですよ。発表から脱退まで、半年くらい猶予があったんで、東京でやる残りのライブのチケットを全部買いました。行けるだけ行けたんで、後悔は無かったです」
バンギャルの就活で止めたほうがいいこと
無事内定をもらって入社されたわけですが、実際会社に入ってみてどうですか? バンギャル活動はしやすいと感じますか?
「今の会社は、バンギャル活動をやりやすいと思います。まず勤務地が都心なので、交通の便がいい。定時が18時前なので、19時開演の都内のワンマンならだいたい間に合います。有休も取りやすいです。よほどの理由がない限りは、はねのけられることはないですし」
やりたいことが特にない中、入社した会社だったと思いますが、実際の仕事内容についてはどうですか?
「最初に入った部署は、外に出てお客さんと話すことの多い仕事だったので、正直合ってないなって思ったこともあったんですが、途中で異動が決まって、内勤の仕事に変わったので、ちょっと楽になりました。夜間や土日に仕事が入ることも、出張もないし、転勤もないです。
就活の時は、転勤の有無も条件として重要視してました。地方に飛ばされることがないっていうのは、今の会社を選んだ理由の中では大きいですね。
ちなみに、勤怠状況がちゃんとシステムで管理されているので、サービス残業もできないようになっていますし、このご時世もあって残業自体推奨されていません」
「観ないと後悔しそうなライブは諦めない方がいい」という花さん。今でもライブと仕事を両立しているそうです。そんな彼女が、今就活を頑張っているバンギャルさんにアドバイスしたいこととは?
「リクルートスーツでライブハウスのライブに行かない方がいいです(笑)。
面接が終わってそのまま高田馬場AREAの1柵に突っ込んでいったら、リクルートスーツが珍しかったからなのか、そのバンドのボーカルに水をかけられてビショビショになったんですよ! それでスーツをクリーニングに出したっていう(笑)。
だから、ライブ行くならウォッシャブルのスーツで!」