アンチエイジングの鍵となる“ケトジェニック体質”
「ケトン体」で見逃せないのは、アンチエイジングをめざす人に嬉しい、その働きです。
カロリーを制限した飢餓状態に置かれると、「サート3」という長寿遺伝子が活性化し、病気のもととなる酸化ストレスを抑えるそうですが、ケトン体を利用する“ケトジェニック”な状態になると、この「サート3」が活性化します。
つまり、ケトン体をエネルギー源として利用することで、長寿遺伝子のスイッチがオンになるのです。
また、ケトン体は、老化やがんの引き金となる酵素の合成を阻害することでも、長寿遺伝子をオンにしていると考えられるほか、ケトン体の中の「β-ヒドロキシ酪酸」という物質には、体内の抗酸化酵素の機能を活発にする(=抗酸化力を高める)働きもあるといいます。
肥満やがん、糖尿病から認知症、さらにはお肌のシミまで、あらゆる老化の蓄積をもたらすとされる、「糖質」の摂取を最小限に抑えて老化原因をブロックすることに加え、身体に有益な「ケトン体」のパワーを引き出す“ケトジェニック体質”にすることで、緩やかなエイジングにアプローチしていく、というわけです。
糖質制限の仕方は目的によって異なる
そんな「ケトジェニックダイエット」ですが、まず「糖質を制限する」ことが第一ステップ。
でも、自己流の方法で糖質制限を試してみた方の中には、「みるみる痩せて不安になった」「いつまで続けたらいいのかわからない」「筋肉が落ちてやつれた」・・・、なんて方もいるかもしれません。
糖質の制限の仕方は、痩せる目的なのか、健康を維持する目的なのかで変わります。