新2年生トリオのワチャワチャ感がたまらん
まず、先にも述べた総北新2年生の新キャスト3人組。個人的にはこちらの3名が、若々しくてなおかつワチャワチャしていて、とてもよかった。
座長を務める醍醐は16歳。フワリとした独特の空気感で、フレッシュな小野田坂道を演じていた。
対して今泉役の和田雅成はペダステこそ初出演なものの、さまざまな舞台に出演経験のある俳優だ。大阪出身のエネルギッシュさで、意外性のある演技を披露してくれた。
また、鳴子役の百瀬朔もさまざまな作品への出演経験が豊富で、関西出身のエネルギッシュなマシンガントークは鳴子にピッタリだ。
百瀬と和田が原作の今泉と鳴子のようにじゃれ合い、そこに醍醐演じる小野田がフワリと混ざる……。そんな総北新2年生のワチャワチャ感が、多くの観客を和ませたに違いない。
これからのストーリー上で、キャラクターとしても役者同士としても、この3人の関係がどのように進化していくのかが見どころだ。
総北1年生・鏑木と段竹のコンビネーション!!
今回からの新キャストとしては、鏑木一差役の江口祐貴も今回が初ライドだ。
レースシーンの足回しではときにキツそうな表情を見せていたが、合宿での1000km走破のエピソードで段竹竜包(植田慎一郎)との絆をアツく演じた。
鏑木が落ち込んでしまいメンタルにダメージを受けるシーンでは、原作の表現をライトと音響でしっかり再現していたところに、演出の西田シャトナー氏の手腕を見た気がする。
VS銅橋正清(兼崎健太郎)とのインターハイエピソードでは、ともに汗だくになりながらのスプリントにシビれた。スプリント勝負に敗北した鏑木を励ますように、メンバー総出での曲が挟まったわけだが、筆者はここで思わず涙した……。
「自分一人で走っているのではない、メンバー全員の想いを乗せて走っているのだ」ということに鏑木が気付くシーンで、思わず過去のペダステメンバーたちの顔を思い出してしまう。
新メンバーたちにも、しっかり総北スピリットが受け継がれているのを目の当たりにして、ペダステファンとして胸が熱くなる思いがした。
これからも、新キャストたちにペダステが積み上げてきた素晴らしいスピリットが受け継がれていくのを、じっくり見守りたい。