強烈キャラ・御堂筋をどう演じるか?
村田充が長年演じた強烈キャラ・御堂筋翔も、今回の作品から新メンバーとなった。
新御堂筋として舞台に上がった林野健志は、ドラマ版『弱虫ペダル』で御堂筋を演じたことでも知られているだろう。
低めの声が醸し出す不気味さ、長い手足を折り畳んだ座り姿……初代御堂筋(村田)からのキャストチェンジを不安に思う人もいるだろうが、筆者は林野の御堂筋がとてもしっくり来た。
個人的には注目のキャラクター・岸神小鞠(天羽尚吾)との対比もよく、二人並んだときの不気味さが良い意味で舞台上の違和感になっていた。
これからのインターハイ篇、御堂筋には激しいレースシーンがいくつもあるため、きっと観られるだろう林野の激走を楽しみにすることにしよう。
注目のエピソード古賀VS手嶋、そして“新生・青八木”
原作ファンの筆者としては、注目したいエピソードは新キャプテン“凡人”手嶋の合宿シーンだ。
今回から新キャストとして登場した田川大樹演じる古賀公貴は、決して人前では走らずメカニックのように見えていたが、実は過去に総北メンバーとしてインターハイに出場経験のある選手だった……。そんな古賀が、合宿で手嶋に勝負を仕掛けてくる。
手嶋は自らを“凡人”と自称し、個性的で実力のある2年生たちに劣等感を感じている……。
かつて天才と称された古賀と、凡人・手嶋のアツい対決シーンは、涙なしには観られないエピソードとなっていた。
「純太ァ!!」「公貴ァ!!」と叫び合う二人、汗だくの激走……。田川もペダステ初出演にして膨大な運動量をこなしたわけだが、その熱量はしっかり客席に伝わっていたかと思う。
個人的には、鯨井康介の手嶋っぷりを毎度のことながら賞賛したい。
鯨井は声優の経験もあり、声に特徴がある。その声で叫ぶ「古賀ァ!!!!」の迫力に、筆者は涙を禁じ得ななかった……。純太が舞台上にいるよぉぉぉ……!!!!(涙)