わたしたちは、アイドルに永遠を求める。
SMAPという集合体は四半世紀以上もの歴史を生きてきた。なんと、万次が不死身となってからの年月の半分である。25年以上、芸能の最前線を疾走してきた。今後、このようなグループは現れないだろう。まさに不世出の存在だ。
わたしたちは、アイドルに永遠を求める。その存在が魅力的であればあるほど、永遠に生きつづけてほしいと願う。懇願する。さらには信じる。信じすぎて盲信することもある。
たとえば。
SMAPは絶対に終わらない。
そう祈る。念じる。
だが、SMAPもまた、人間である。
この世に、終わらないことなどないのだ。
映画『無限の住人』は、万次ではなく、凛の視点から観ることもできる。
凛にとって、万次は決して死なない存在だ。常に彼女のそばにいて、彼女を守ってくれる。
わたしたちは、大好きなアイドルに、そのような願望や憧憬を抱く。
ずっと、そばにいてくれるよね。
映画に向き合うとき、最初はどうしても、物語だけを追いかけることになる。
だが、もう一度、向き合ったとき、違う面が見えてくる。
万次が映画の最後でどうなるか、ここでは書かずにおこう。
だが、そこには、アイドルとファンの、SMAPとわたしたちの、関係性が、図らずも批評されていると思う。
わたしたちは、あの謎の老婆であり、凛である。
そして、万次はSMAPである。
SMAPとは何だったのか。
SMAP解散前に撮影された映画に、その答えが秘められている。
ひとりひとりが考えることができる、これは絶好の機会である。
連載<SMAP is ALIVE―SMAPは生きている>更新中!
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第3回:ハンパない!『嘘の戦争』の演技に見る「草彅剛にしかできないこと」
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