<審査員長> 万田邦敏監督のメッセージ
第21回東京フィルメックスのオープニング作品として『愛のまなざしを』が上映されることは、私のみならずキャスト・スタッフ一同、たいへん嬉しく、また名誉なことと思っています。しかも、私が審査員長を務めることにもなり、身の引き締まる思いです。2
020年は、不幸にも新型コロナウィルス禍の年として記憶されることになりました。日常の風景も一変しました。おそらく、今後作られる映画に描かれる人間、社会、風景、物語、すべてが新型コロナの影響からは逃れられないのだと思います。
しかし、映画はこれまでも世界規模の災禍の後に、新たなテーマ、視点、技法、描写力を手に入れ、進化してきました。今回の映画祭に集う映画たち、映画人たち、そして観客が、最初の「次なる映画」の証人になることを私たちは信じています。
東京フィルメックス・コンペティション(全12作品)
『風が吹けば』(ノラ・マルティロシャン監督/フランス、アルメニア、ベルギー)
『死ぬ間際』(ヒラル・バイダロフ監督/アゼルバイジャン、メキシコ、アメリカ)
『迂闊(うかつ)な犯罪』(シャーラム・モクリ監督/イラン)
『イエロー・キャット』(アディルハン・イェルジャノフ監督/カザフスタン、フランス)
『マイルストーン』(アイヴァン・アイル監督/インド)
『アスワン』(アリックス・アイン・アルンパク監督/フィリピン)
『無聲 (むせい)』(コー・チェンニエン監督/台湾)
『不止不休』(ワン・ジン監督/中国)
『泣く子はいねぇが』(佐藤快磨監督/日本)
『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(池田暁監督/日本)
『由宇子の天秤』(春本雄二郎監督/日本)
『オキナワ サントス』(松林要樹監督/日本)
「第21回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2020」開催概要
会期:10月30日(金)~11月7日(土)
会場:TOHOシネマズ シャンテ/ヒューマントラストシネマ有楽町/有楽町朝日ホール他
上映プログラム:東京フィルメックス・コンペティション、特別招待作品