白濱が考える、自身のリーダー像「支えられるタイプのリーダーです」
劇中、まさに桐谷と莉乃がALSの患者に会いに行くシーンで、ALS患者の妻が、桐谷に対し、決してひとりで無理をせず、周囲の助けを借りながら寄り添っていくことの大切さを説くシーンがある。
責任感や使命感が強く、真面目な人間ほどひとりで問題を抱え込んでしまい、周囲に助けを求められない……というのは、この病気に限らず、日常でも起こりうることだろう。白濱自身、リーダーとしてGENERATIONSを引っ張る立場だが、適度に周囲に助けを求めることの大切さは身に染みているという。
「その点、僕はなにも考えずに助けを求めるタイプだと思います(笑)。周りに頼ることが好きだし、支えられるタイプのリーダーです。自分が助けを求めることで、周りの人間の成長につながる部分もあるでしょうし、やるべきこと、できることは自分でやりますが、頼った方がいいことは周りを頼るし、普段からあえて“アドバイスくれ!”とか“無理! できない!”って言うようにしています」
今回、自身が所属するGENERATIONS from EXILE TRIBEの『Star Traveling』が主題歌に起用されている。「映画にはその作品に合った曲が主題歌に起用されるべき」とアーティスト気質をのぞかせる白濱だが、この『Star Traveling』に関しては「本当にすごく作品にハマっていて良かったです」と笑顔を見せる。
ここ最近、俳優として役を演じることが「楽しくなっている」と笑顔を見せる。GENERATIONSでのパフォーマーとしての活動と共に「芝居も活動の大切な軸だと思っています」と語る。
「役の幅が広がり始めて、楽しくなりました。最近のドラマ『M 愛すべき人がいて』もすごく楽しかったです。ダンスはスポーツ選手と同じで選手生命というものがあり、一生今のレベルで踊ることはできないですけど、役者は何歳になってもできる役がある。ライフワークに近いのかなと感じています。
等身大の役もいいけど、いつかやってみたいのは本当にクズな男(笑)。いろんな役をやるという意味では山田孝之さんは憧れですし、海外で言うと、ザック・エフロンのように、体のごつさを含めて役にできるような俳優になりたいです」
もうひとつ、インタビューを通じてたびたび「社会貢献」という言葉が白濱の口をついて出てきた。本作で愛する人のために寄り添い続ける役を演じたことも大きいのかもしれない。同時にエンターテイナーとして人々を「楽しませたい」という思いも強くある。
「もう27歳ですから、そろそろ真剣に社会貢献をしていきたいなと思いますし、僕が“やりたい”と思うことって、世の中にないことが多いんです。そういうことを自分で作ってやっていきたいなと思います。
30歳までに実現したいのが、自分の音楽レーベルを立ち上げること。そこで音楽活動をしつつ、犬が大好きなので、犬や猫を連れて一緒に楽しめるフェスを作り上げてみたいなと思っています」
『10万分の1』
11月27日(金)より全国公開