今、親身になってくれるマネージャーさんが近くにいてくれて、「ちょっと、気を張りすぎだよ。もっとラクにやりなさい」と、言われる方が多いんですが、

「佐江ちゃん、もうちょっと気合入れなさい!」

って、お尻ペンペンされるくらいまで、自分の肩の力をどこまで抜いて、リラックスしてお仕事に臨めるか、ちょうど「よい加減」を探しているところです。

だから、いい意味で、目指すものが7年前と逆になったかもしれません。

あと、アイドル時代の中国での経験が、「よい加減」を身に付けるきっかけになっているんです。

--??

中国に行った時にカフェで順番を待っていて、次は私の順番という時に、「え!? どこから来たの?」っていう人が、割り込んできたことがあったんです。

いつもならルールを守れない人に、イライラしてしまうところだけど、「ここでは、そういうこともあるんだな」と、日本だと持てない感覚を持てたんです。そうすることが気持ちいいと思えたのが、「よい加減」を学ぶきっかけになったと思っていて。

それまで「よい加減」を知らなかったから、ルールを守れていない人にイライラすることもあったけど。人や物事に対して、怒りだけじゃなく、いい意味で諦める、いい意味で適当になれる心を覚えられたのは、中国での経験があったからこそだと思っています。

--カルチャーショックがいい結果につながりましたね。

なので、そこからの7年は、自分をほぐしていく成長につながっていたんじゃないかな…って、こう話していると、7年前とは真逆なことを目指しているかもしれないけれど、7年前に言ったことは、決して嘘じゃありません。

一生懸命な人の方が、ダラダラやっているより素晴らしいと思う。

でも、「100じゃない一生懸命もいいんだよ」って、この7年で教えてもらったというか。

「100じゃなきゃ絶対ダメだ」って、当時の私は思っていたけど、「90もカッコいいんだよ」って。90だとしても、その人の中では100かもしれないし、自分で90と思っていることも、人からしたら100に見えているかもしれない。

--むしろ、その方が100、それ以上なのかもしれませんね。

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