そうですね。自分が見えていることだけじゃなく、人が見ているものが評価につながっていることもあるから。人が付けた得点がいいというわけじゃないけど、それが一番正しい点数に近いんじゃない? とも思うんです。

それは、48グループを卒業してから、自分に言い聞かせていることでもあって。

でも今日言ったことは、本当に自分の身に付いたとはまだ言えないので、こうして言葉に出して、自分に言い聞かせてます(笑)

--日本人は、この感覚はまだ苦手かもしれませんね。

そうですね。だから、私は典型的な日本人だと思う。だから、ちょっと海外に行くだけで、羽も鼻も、とんでもなく伸びちゃうんです。あはははは!

--日本も、仕事を休める制度を作ったりしていますが、特に、100%一生懸命やると、違うものを犠牲にしてしまうところがあるかもしれませんね。

そうですね。周りが見えなくなってしまったり。

--佐江ちゃんが言ったように、「90もいいことだ」とか、どんどん削ぎ落としていって、「これでもいける、これでもまだいける」と、「よい加減」を見つけるのはいいことだと思います。

そうそう! 削ぎ落としていった結果、それが成立するなら、それが正解なんだと思います。

--「肩の力が抜けている人」はカッコよく見えますもんね。

カッコよく見える。

私は「ダンス」でよくそう思うんです。

「自分の軸」が分かっているがゆえの、ダンスを踊っている人。

「ユルッと踊っているのに、何でそんなに素敵でカッコよく見えるんだろう」っていうダンサーの人がいたりするんです。

全力で踊るのは、カッコ悪いことではないけれど、全力で踊るダンスよりも、ちょっとユルッとしているというか、「軸があって、そこから出てくる手や足がしなやか」というのが、見え方として好きなんです。

--ダンスのレベルとしては、さらに上のレベルですね。

そうだと思います。自分自身がガムシャラに踊るタイプだから、自分にないものを持っている人が、輝いて見えたりするんだろうな。

--力の抜き方をダンスで例えるのは分かりやすいですね。

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