うーーん、自分が台本を読んでいるときや、お稽古で自分が出ていないシーンを見ているときは、声をあげて笑うというより、「クスッ」と笑ってしまう感じなんです。
バラエティを見ているときのように、大声で「アーッハッハ!」とは笑わないけど、漫画を見ているときみたいに、「クスッ」とか「アハッ」とか、思わず鼻から「ふッ」と息が漏れる感じの笑いというか。
笑いを取ろうと思っているシーンはひとつもないんです。ただただ、『ピーナッツ』の世界に出てくる子どもたちの会話や表情、台詞の言い回し、言葉遣いがかわいくて、おもしろく聞こえるから、「クスクスッ」と笑えるというか。
ただ、テクニックがないと、観ている人の心をくすぐることはできないと思うので、そのテクニックやセンスが、私にはまだまだ足りないところだなと思っています。
--確かに4コマ漫画を見て、ゲラゲラ笑うことはないですよね。
でしょ!? そうなんです。
タイトルに『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』とあるように、主役はチャーリー・ブラウンで、チャーリー・ブラウンを
「この子、いい子なんだよね」
って、皆が思えるシーンを散りばめて表現しているので、最後はチャーリー・ブラウンはいい人なんだってわかる、心温まるミュージカルなんです。
でも、だからといって、ある1日や、2、3週間の出来事を凝縮したストーリーというわけではなくて。何年分かの出来事を、断片的に切り取って散りばめていて。
それだけに、自分の感情でいうと、幕が開いてからクライマックスまで、1本の線でつながるところがないというか。なんて説明したらいいんだろう!? すごく不思議な感覚なんです。
--想像すると、いろんな時期に書かれた4コマ漫画が、1冊の本になっていて、本自体にタイトルは付いているけど、1つひとつは異なる時期の出来事で断片的。でも、1冊を通して読むと「ああ、この本はこういうことを言いたかったんだな」って思う感じですか?
そう! 本当にそういう感じです。
全部観終わって、「ああ、心がほっこりした」「かわいかった」って、感動してくれる部分は、観てくださる方によって、いろいろ感想はあると思うんです。
ひとつのシーンだけだと伝わらない事が、劇中にたくさん散りばめられていて、それが全部合わさって、最後にひとつのものになるという感じです。
本当にエネルギー使うし、すごく難しいですね。
--難しさって、作品ごとに本当に違うんですね。今回の役どころのルーシー役についてはどうですか?
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