本当に大事だし、顔が全部見えていないからこそ、声での表現が大切になってくるんだと思います。だけど、私はまだ、目をつむって観賞している人の感情まで、動かせるくらいの台詞の言い回しができていないんだろうな。
「この人は何を伝えたいのか」が、ちゃんと伝わる台詞の言い回しが、自分はまだできていないんだって…。
やっぱり不安です。『ウエスト・サイド・ストーリー』の時のように、ずっと正解がわからなくて不安でも、ゲネで初めて、突然開花する場合もあるので。また、必死すぎちゃうこともあって、まだ心から楽しいと思える感覚までたどり着けていないというか。
でも、が、が、がんばる…!
(笑)
--元々の難しさに加えて、コロナの影響を加味しなければいけなくて。難しい要素がどんどん増えますね。
そうですね。いっぱいありますね。
やっぱりこの作品は、子どもをモチーフにした作品だから、「嘘」があると成り立たないし、「嘘」がばれてしまう作品だと、最初に演出家さんに言われたんです。その言葉がすごく腑に落ちたんです。
だから、台詞も嘘なく自分の言葉で伝えたいんだけど、それが何というか、顔が隠れているから伝わっているのかわからないし。嘘なく伝えたいけど、声の音色は子どもっぽさを意識しなきゃ…、とか。全部が難しくって。
改めて自分は不器用なんだなって思ってます。表面は器用そうに見えるかもしれないけど、中身は本当にスッカラカンの女…、ではなく人間だなって(笑)。表面を作るのは得意なんだけど、深堀りしていくと、いい加減だなって思ったりします。
--こうして佐江ちゃんのお話を聞いていると、今回はコロナとは関係なく、これまでの舞台やミュージカルとはまた、別の課題がありそうですし、今回の難しさを言葉で表現するのも難しそうですね。
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[最終回]宮澤佐江「ミラチャイ☆」連載ー9年間のラスト。あのとき想像した未来の答え合わせ、これからの自分
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[第56回]宮澤佐江、仕事・プライベートで訪れた旅での"出会い"と"出合い"(島根/小浜島 etc.)&「ミラチャイ☆」連載から大切なお知らせ
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