「ケトルベル」という「やかん」のような形をしたトレーニング器具をご存知ですか?
筆者には、ケトルベルを使っている健康・トレーニングオタクな友人がいます。スリムながらも、見事に筋肉がついた美ボディの彼女に影響され、ケトルベルに興味を持ちました。
そこで思い立って、プロにケトルベルを教わることに。
訪れたのは、GEN SPORTS ACADEMYの「ケトルベルトレーニングクラス」です。同アカデミー代表で、格闘家、トレーナーなど、幅広く活躍する体づくりのプロ、山田崇太郎(やまだ そうたろう)さんに指導していただきました。
ケトルベルの「扱いづらさ」こそが、体幹やおしり周りを鍛えてくれる
日本ケトルベルトレーニング協会代表も務める山田さんは、まさにケトルベルの第一人者。
格闘家然とした鍛え上げられた上腕二頭筋、太い腕周り、Tシャツの上からでも伝わる厚い胸板・・・佇まいだけで説得力あふれる先生です。まずは、ケトルベルにはどんな特徴があるのか、説明してもらいます。
「数あるトレーニング器具のなかでも、ケトルベルはとても原始的な部類に入ります。おもりに持ち手がついただけの、シンプルな作りで、扱いづらいのが特徴です」(山田さん)
左右平等におもりがついているバーベル、バーベルを小型化し、片手で扱えるようにしているダンベル。いずれもケトルベルより使いやすく作られているからこそ、広く普及しているのにも納得です。ただ、扱いづらいケトルベルには、それなりにメリットもあるといいます。
「ダンベルは握った手の中心に重心がきますが、ケトルベルは手の先端に重心がくるのが特徴です。さらに、独特の形状を活かし、振り回すような動作をするのも、ケトルベルならではのトレーニング。
もともと扱いづらい器具であり、振り回すとき体にかかる遠心力に対抗しようとして、体幹やお腹周り、おしり周りの筋肉が自然と鍛えられます」(山田さん)