自分の台詞を、延々としゃべりながら書いています。

台詞は声に出して覚えなければいけないのかもしれないけど、そうすると、気づいたら「こういうふうに言う」って、言い方が固定しちゃうと思うんです。固定しちゃうと、相手の台詞を受けて返すときも、自然じゃなくなっちゃうような気がして。

声には出さずに、目だけで台詞を追って覚えたり、いろいろ模索しているんですが、ちゃんと定着しているか不安で。いつも同じで、書いて覚えてしまうんです。

--ちなみに、歌詞はどう覚えるんですか?

歌詞は…、どうして覚えられるんでしょうね(笑)。考えたことなかったな…。でも、歌詞を書いて覚えたことは一度もないです。メロディがあるから覚えられるのかな??

…ということは、台詞も音楽に乗せて覚えればいいのかな(笑)。余計に頭が混乱しちゃいますね。

歌詞は、同じフレーズを口に出して覚えるということより、メロディを覚えるために、歌詞を付けている感覚でした。感情は後付けで、「ここはもうちょっとこうしてみよう」とか、「強弱はこうしよう」とか、後で入れていく感じです。

昔から感じていたんですが、曲を聴いているとき、「音」は入ってきても、「歌詞」は入ってこないタイプなんです。「文字」がないと歌詞の意味が分からない。

歌詞を見ながら曲を聴いて初めて、“あぁ、めちゃくちゃいい曲だったんだ”って、思うことが多くて。アーティストには向いていないのかも!?

--話は戻りますが、佐江ちゃんが話していた、台本を「カメラで撮るようにして記憶に残す」タイプの方は多いのですか?

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