私が出会う人はほとんどそうで、近いところでは、(大島)優子がそのタイプです。

優子に「どうやって台詞を覚えてるの?」って、会う度に聞くんですが、「台本を“パシャ”って、カメラで撮るようにして覚える」って、最初に私に言ったのも優子なんです。

聞いたときは「え!? それって魔法?」って思ったんですが、その魔法、私にもかけてほしいです(笑)

優子の話を聞いてから、他の役者さんたちにも聞いてみたら、やっぱりそうしている方が本当に多くて。しかも、優子も含めて皆、「台詞覚えは早い」って、自覚している方ばかりなんです。

ただ、台詞覚えは早いけど、演じ終えたら忘れるのも早いそうです。それも、一気に忘れるみたい。自分のように「書いて覚える」人には、まだ出会ったことがないから、いつか誰かとこの思いを分かち合いたいな。

--想像ですが、佐江ちゃんの台詞の覚え方は、勉強の定着方法と似ているような気がしました。

そうなんですか? 学生時代にちゃんと勉強していた人は、早く覚えたり、記憶を定着させたりする「コツ」を分かっているんじゃないかな。

私は本当に勉強ができなくて。中学生の頃、母親から「勉強の仕方を知らないから、点を取れないんだよ」って、言われたのをいまだに覚えてます。

教科書の中身は、ほとんど全部に「マーカー」を引いていました。全部、重要だと思っていたから(笑)。テスト勉強で、“マーカー部分は全部覚えなきゃ”と思ってしまって、結局、覚えられなくて、点数も低くなるという感じでした。

小さい頃からそんな感じだったから、いまだに記憶の仕方は模索中です。

--記憶法については、役者さんだけではなく、学生やお仕事している方にとっても共通する話題だと思うので、非常に興味深いし、楽しいですね。

人間って皆、人それぞれですよね。1人ひとり、本当に違うんだなぁって。特に最近、そう思うことが多いので、私もこういう話はとっても楽しいです(笑)

--今年を締め括るお話しは、まだまだ伺っていきたいので、この続きはまた次回といたしましょうか。それでは今回もたくさんのお話、ありがとうございました。

ありがとうございました!

次回の更新は 2021/12/24(金)予定です。

撮影:山田大輔 スタイリング: 藤井エヴィ ヘア&メイク:大場聡美

1990年8月13日生まれ。東京都出身。O型。AKB48のメンバーとして活躍。2016年4月1日に旧チームK特別記念公演でグループを卒業。『王家の紋章』、ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』、『TOKYO TRIBE』、ユーミン×帝劇vol.3『朝陽の中で微笑んで』、地球ゴージャス プロデュース公演 Vol.15『ZEROTOPIA』、『ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」Season2』などに出演。連載から生まれた書籍「これさえあれば。」が発売中。Official

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