青学・東海大・神大の3強を崩す可能性

西田:今回は順天堂大学の評判がすごくいい。チームがすごくまとまってきたという話を聞いている。

M:順大は出雲と全日本が微妙でも箱根にぴったり合わせてくることが多いですよね。フィギュアスケートのフィジカルトレーナーを招いて体幹を強化して、クロスカントリートレーニングしているみたいです。


順大は山上りも山下りも経験者がいるのも強みですね。特に昨年5区を快走し往路3位の原動力となった山を攻める男、山田攻選手(3年生/過去の箱根駅伝成績:2017年5区5位)は楽しみです。

西田:特に箱根駅伝の山上り(5区)では、今まで注目されていなかった選手が、上りの特性があって急に注目されて、翌年以降に強くなるってことが多々ある。箱根駅伝でブレイクした選手のその後の活躍を見ていくのも面白いよね。

M:あとは何といっても順大のエース塩尻選手(3年生/過去の箱根駅伝成績:16年2区5位、17年2区5位)かな。

西田:確かに!塩尻選手は3000m障害でオリンピックに出場してから一回り強くなった感じがある。大舞台を体験すると余裕が出てくるのかな。

M:あと、去年も注目していましたが、中央学院大学は今回も注目ですね。

西田:中央学院大学は能力が高い選手を見つけて、勧誘して育てるのが上手いというイメージがある。昔から、補強を地道にやっているというのも強さの秘訣かな。

優勝請負人

西田:10年位前に亜細亜大学が優勝したとき誰も予想していなかったでしょ?それを今年、中央学院大学がやるような気もしないでもない。着実に上位の順位をキープしているっていうのは何か期待せずにはいられない。

M:拓殖大学の岡田監督が今年は過去最高に良いって言っているという話ですよ。

西田:亜細亜大学を優勝させた岡田監督(現在は拓大の監督)って優勝請負人というと大げさかもしれないけど、勝たせられる監督って何か持っていると思う。勝たせられない監督は、なかなか勝てないですから。

M:神大の大後監督も勝たせられる監督ですよね。

西田:そうだね。優勝経験のある監督が率いる大学が優勝するのか、初優勝に導く監督が誕生するか楽しみだね。

先頭で走る優位性

M:後ろが見えないくらい差が着いている状態だと、メンタル的にマイペースで走れるという感覚になりますか?先頭で走っている選手って余裕があるように見えます。

西田:マイペースで走れるのは復路の後半の区間くらいだろうね。安全運転できるとはいえ、後ろがどのくらいのペースできているか分からないから、安心はできない。マイペースといっても1km3分ペース(※)でいけばいいやという余裕ができるくらい。(※1キロ3分は箱根駅伝を走るランナーのペースの目安)

前を無理に追う必要がないから先頭は落ち着いて走れるだろうし、トップで走るっていうのは気分良いから乗ってくるよね。それに中継車が風よけになって走れるっていうのも大きい。それに白バイが先導にいるというのも引っ張ってもらっている感覚になるというのもある。白バイという目安があるかないかというのは影響あるかな。先頭を走っている優位性というのはあると思うよ。

M:だから、どれだけ先頭で走り続けられるかという流れが大切になるんですね。

西田:そう。序盤でどういう流れを作れるかが重要になってくるから、1区・2区・3区は重要度が高いですね。

花の2区。区間賞の行方

M:順大の塩尻選手か神大の鈴木選手でしょうね。鈴木選手は前回の実績(前回大会2区区間賞)もあるしロードに強いですからね。1区からのタスキをもらう位置も影響するでしょうね。

西田:順大の塩尻選手が少し後ろでタスキをもらって、前を追いかけるという展開になって、前に追いついてそのままということになったら塩尻選手が区間賞を獲るかも。

M:いかに冷静に走れるかがポイントですかね。

西田:どの区間も冷静に走ることはポイントだよ(笑)。

陸王!?今年は選手のシューズにも注目!

M:NIKEのヴェイパーフライ4%を履いている選手が多そうですね。

西田:なかなか手に入らなかったみたいだけど、今回、箱根駅伝を走るランナーは結構、履いているみたい。だから今回はNIKEのヴェイパーフライ4%(※)が多いような気がする。(※NIKEが開発したマラソンシューズ)

M:陸王じゃないけどこれまでの薄底のシューズかNIKEの厚底のシューズか分かれると思います。果たしてどちらが・・・というところは気になる人も多いのかなと思います。

個人的にはNIKEのヴェイパーフライ4%を履いて6区(山下り)を走ったらどうなるか気になりますね。とんでもない記録が出たりなんてこともあるかもしれません。今年は足元にも注目ですかね。